「なんで私だけ…」高校中退したぼる塾・あんり 充実した小・中学から一転「学校に行くのが怖かった」
両親は日中働いていたので家にいませんでしたが、家に居た祖父母が心配しちゃって。親も気づいて「何かされたの?イジメられてるの?」と聞かれても、「いや、いじめられてない」。親も理由がわからないし、自分でも何がどう嫌なのかわからない。でも、とにかく行けないんだ、苦しいんだ。次第に親も「そんなにツラいんだったら辞める?行きもしないのに在籍してるなら辞めな」となって、1年生の終わりに退学しました。 ── あんりさんから話しかけなくても、休み時間や何かのタイミングで誰かが話しかけてくることはありましたか?
あんりさん:たぶん私が戸惑っていたからなのか、話しかけられた記憶もあんまりないですね。 ── 中学時代のお友達には相談されましたか? あんりさん:誰にも相談できなかったですね。ちょうど世の中でSNSのコンテンツが出始めた頃でしたが、小・中学校の友達たちのブログを読んでると、みんな高校生活を楽しんでるんですよ。(ぼる塾の)はるちゃんは、中学の頃は朝、起きられない。学校はつまらないと言って学校をサボりがちでしたが、高校に進むと楽しそうな日常がアップされていて、余計に言えなかった。みんな充実した高校生活を過ごしているのに、なんで私だけ…と思ったし、こんな状態の私を知られたくないという気持ちもありましたね。
■高校を退学した後に始めたこと ── 高校1年生の終わりに退学したとき、どんなことを思いましたか? あんりさん:逃げられた。もう学校に行かなくていいんだっていう解放感と、この先どうしようといった漠然とした不安。そのとき初めてはるちゃんたちに「実は学校を辞めて…」と事後報告でメールを送ったんです。すると「え?辞めたの?逃げたってこと?」といった感じで返信がきて、「そうか、逃げたんだ、私」って。でもこのままじっとしていたら二度と動けないような気がしたし、中学の頃の楽しかった自分に戻りたいと思って、バイトを探し始めたんです。