「怒り、悲しみ、こういう口調の大谷翔平選手は初めて」会見取材した"大谷番"語る 水原一平通訳は「カリフォルニア州法だけでなく、連邦法に触れる可能性」と国際弁護士【MBSニュース解説】
――大谷翔平選手は会見で、▼ギャンブルに関して知ったのは、韓国での第1戦が終わった後。▼そのときまで水原氏のギャンブル依存症や借金について知らなかった。▼水原氏は大谷選手の口座に勝手にアクセスして、ブックメーカーに送金していた などと話しました。
水原一平通訳に、適用される可能性のある罪は?
――大谷選手の口座から6億8000万円送金したとなると、水原一平通訳はどんな罪にあたる可能性があるのか、国際弁護士の村尾さんによりますと、水原氏が大谷選手の口座の管理権限を任せられていた場合と、そうじゃない場合で適用されるものの可能性が変わってくるということです。 (国際弁護士:村尾卓哉さん)お金の管理権限がある場合は、「横領罪:3年以下の懲役または罰金」の可能性、もし管理権限がない場合は「窃盗罪:3年以下の懲役または罰金」の可能性です。基本的には権限があるかどうかというところです。
重い罪「連邦法」に違反するパターンもありうる
(国際弁護士:村尾卓哉さん) もう一点付け加えると、これは「カリフォルニア州法」違反の疑いなんですけれど、「連邦法」に違反するパターンもありまして、「電信詐欺罪」って言うんですけど、その場合は懲役20年以下という、3年以下とかいうレベルじゃない重い罪です。しかも僕は、そちらが成立しうる可能性の方が高いのかなと、今日の会見を受けて思いました。 例えばチェックに大谷選手のサインを偽装して銀行を騙して送金させた場合とか、要するに州をまたいで、何か通信を行って、その結果詐欺行為をした場合は、州を超えて、連邦っていう枠組みで罰せられることになるんですけども、そうなると結構これは重いです。 ――今後の捜査はどう進展していきそうですか。 (国際弁護士:村尾卓哉さん)やはり、会見で明らかにならなかった送金、どうやってお金を取ったのかっていう部分は捜査の一番の焦点になってくるでしょうし、これからの捜査の状況の中で、徐々に明らかになってくる部分だと思います。 ◎村尾卓哉:国際弁護士 カリフォルニア州ニューヨーク州の弁護士資格を持つ 東町法律事務所所属 事業再生や行政訴訟などを扱う ◎柳原直之:スポーツニッポンMLB担当 大谷翔平選手をプロ入団当時から取材 “大谷番”10年目 兵庫・西宮市出身 銀行マンからスポーツ紙記者に転身 (2024年3月26日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)