大きな想いを小さなコインケースに ── 宮城県石巻市の再興を夢見て
「被災地だから」に頼りたくない
今も作業を担うのは約20人。新たな仕事が見つかったり、他地域に移住したりしたからです。その陰で、震災発生から4年近くになる今でも、日常を取り戻せない人がいます。ゼニーの生みの親でもある仮設住宅入居者に取材を試みたところ「遠慮してほしい」。被災者であることを特別視され続ける日々の悲鳴にも聞こえました。 「最後の一人が職場を離れるまで、石巻で一緒にゼニーを作る」 決意を新たにする菊田さんは「『被災地だから』」という理由より、製品の確かさでゼニーを評価してほしい」と故郷の明日を思い描いています。 ---------- (この原稿は、11月10-16日に実施した、河北新報とヤフーなど主催のインターン事業に参加した大学生4人が、取材・執筆しました) 「記者と駆けるインターン in 石巻」B班 東北大3年 小林直秋 宮城学院女子大3年 大熊望鈴 法政大3年 勝間田知佳 明治大2年 高橋太一