ひろゆき&リュウジのバズ論破トーク⑬ リュウジ流レシピ考案方法を教えます!そして作るのが難しいレシピとは?【この件について】
ひろ うは。逆に作ってみたけど失敗したレシピってありますか? リュウ 再現系は最終地点までたどり着かなかったものもあります。あと餃子は難しいですね。餃子って調理しながら味を調整できないんですよ。 ひろ 確かに。焼き餃子なら焼き上がってからしか確認できないですよね。 リュウ 一応、具だけ焼いて味を確かめることもできるんですけど、そうすると肉汁が飛んで完成形とは違ってしまう。だから、餃子はいろんなバリエーションを作って焼くしかないんです。この前、「野菜餃子」「肉餃子」「海鮮餃子」の3種類を作ってほしいという依頼があったんですよ。 ひろ レシピ作りが難しい餃子を3種類(笑)。 リュウ 「野菜餃子」はすぐ思いつきました。肉を20%くらいに抑えつつ、シイタケを入れてちょっと肉感を出すんですよ。「肉餃子」は、お肉を多めにして野菜はニラとネギでシンプルにする。あと、多めに水を加えて小籠包的に肉汁がしたたる演出をしました。一番時間がかかったのが「海鮮餃子」です。 ひろ 海鮮は難しいんですか? リュウ シーフードミックスをミンチ状にしたんですけど、もう少しジューシーさが欲しくなったんです。それでスープを少し足したんですが、なんやかんや丸2日くらいかかりました。しかも、その翌日に「もうちょいうまみが欲しい」と思って、また焼き直してやっと完成しました。 ひろ 一般人がそこまで餃子を食べてたら、何が正解かわからなくなりそうですけどね(笑)。 リュウ あとはピザやグラタンも焼いてみないとわからないですね。ホワイトソースの味見くらいはできますけど、火を通すとまた変わってきますから。 ひろ デザートは作らないんですか? リュウ デザートはムズいんですよ。僕は何千とレシピを考えてきましたが、動画で出しているデザートのレシピは10個もないです。 ひろ それはリュウジさんが大好きなお酒に合わないから? リュウ まあ、それもありますけど、僕はデザートの専門家じゃないというのが一番の理由ですかね。パティシエではなくてもデザートは作れますけど、分量をきっちり量らないといけない。例えば、薄力粉が何gか多くなっただけでシュークリームがうまく膨らまなかったりするんですよ。 ひろ そういうシビアさがあるんですね。それこそ、膨らみが足りないから、途中で薄力粉を足して膨らませるとかできないんだ。 リュウ 修正が利かずに、そのまま失敗になるんです。友達のパティシエが言うには「シュークリームができればあとはなんでもできる」らしいんですけど、シュークリームはもう作れる気がしないですもん(笑)。 ひろ 決められた分量と決められた温度でマニュアルどおりきちんと遂行する能力が必要なんですね。科学に近いものがありますね。 リュウ そうなんですよ。なので、デザートのレシピを作るのは得意ではないですが、料理ならいくらでもアイデアは出てきます。よく「毎日、料理を考えるのは大変じゃないですか?」みたいに言われるんですが、まったくそんなことはありません。 ひろ じゃあ、ストックはけっこう多いんですか? リュウ 公開が追いついていないくらいです(笑)。ただ、その中にはすごく地味なレシピ、例えばおひたしとかもありますけどね。 *** ■西村博之(Hiroyuki NISHIMURA) 元『2ちゃんねる』管理人。近著に『生か、死か、お金か』(共著、集英社インターナショナル)など ■リュウジ(RYUJI) 1986年生まれ、千葉県出身。料理研究家。近著に『虚無レシピ』(サンクチュアリ出版)など。公式X【@ore825】、公式Instagram【@ryuji_foodlabo】、公式YouTubeチャンネル『料理研究家リュウジのバズレシピ』 構成/加藤純平(ミドルマン) 撮影/村上庄吾