採用10年目ユニホーム 縦じま、誇らしく 明徳デザイン基に県内第1号 /兵庫
<第91回選抜高校野球> 今春のセンバツに出場する明石商のユニホームは、県内第1号の縦じまデザインだ。野球王国・兵庫の歴史に新しいページを加えた「明商ストライプ」は今年で採用10年目。今や全国に知れ渡り、部員たちは袖を通すたびに誇りを感じている。【黒詰拓也】 県高野連は伝統を重んじてユニホームは白かアイボリーの無地に限ってきたが、全国的な流れを受けて2010年に色や柄の制限をなくした。「当時は勝ち進めなかったので、せめてユニホームのデザインで1番になろうと思った」という狭間善徳監督が最初に申請。10年春の公式戦で新ユニホームがお披露目された。 デザインの基になったのは、狭間監督が明石商に着任するまで在籍した明徳義塾(高知)のユニホームだ。師事した馬淵史郎監督から「うちと同じようなデザインにしたら、余計に勝てなくなるぞ」と冗談を言われたが、狭間監督は「明徳に追い付け追い越せ」と縦じまにこだわった。胸の校名は明徳義塾と同様に漢字で横に並べた。 明石商にはこだわりがもう一つある。県内の高校と練習試合をする際には、白で無地のユニホームを着ることだ。縦じまは公式戦にとっておくことで、相手に緊張感を与えるのが狙いで、狭間監督は「体を大きく見せる効果もある」と説明する。 県高野連によると、明石商が申請して以降、県内でも縦じまへの人気が高まる。現在では登録162校のうち13校がストライプのユニホームを着る。14年4月に発足した神戸弘陵の女子硬式野球部も採用している。 明石商の冨士川宗汰選手(1年)は「16年のセンバツで明石商を見てかっこいいと思った。県内第1号のストライプは誇らしく、憧れのユニホームを着ると身が引き締まる」と話している。 〔神戸版〕