仮想通貨ビットコイン メリットとデメリットは?
インターネット上で決済をする際、海外サイトなどでクレジットカードを使用するのに不安を覚え、PayPal(ペイパル)のような電子決済サービスを利用している人も多いと思います。ネット上の取引にはさまざまな決済方法がありますが、近ごろ、本物のお金のような感覚で使える仮想通貨「ビットコイン」が話題になっています。海外のネット上にはPCやデジタルカメラ、時計といった多彩な商品を揃えるビットコイン用の通販サイトがあり、アメリカではウォルマートやセブン-イレブンといったリアル店舗でも、eコマースで使用するためのビットコインを購入できるといいます。 [図表] ビットコインの価格
海外との取引や国際送金に威力を発揮
ビットコインは実際の通貨と同じく、経済の状況や需要によって交換レートが変動します。ネット上に存在する取引所では、ドルやユーロ、円など、さまざまな通貨と交換することができます。いくつかある取引所のなかでも最大手の「Mt.Gox(マウントゴックス)」は、東京の渋谷にオフィスを設置。取引所のサイトは日本語にも対応しており、取引に必要な口座開設なども含め、ビットコインを手にするための手続きは、さほど難しくありません。 Mt.Goxで円とビットコインを交換する際の手数料は0.6%以下(2013年7月現在)。交換するビットコインの数が多いと、手数料が下がる傾向にあるようです。通販サイトなどでビットコインを使って決済するときには、基本的に手数料はかかりません。クレジットカードの場合、海外の通販サイトで円以外の通貨で決済すると、カード会社によって異なりますが1.6%程度の手数料がかかり、為替によっても実際の請求額が変わってきます。その点、ビットコインでの決済は国境をまたいでも基本的に請求額が変わらず、共通の通貨を使っているような感覚で取引できます。また、国際送金においてもビットコインは銀行を通す必要がないため、通常は数千円程度かかることの多い手数料を節約することが可能です。 また、ビットコインを受けとる側から見ても、実際に現金を手にするまでに時間がかかることの多い他の決済方法とは違い、現金同様に使える仮想通貨を直接的にやり取りできるというメリットがあります。たとえば日本で通販サイト運営者がクレジットカード決済を導入する場合、その多くはカード決済代行会社を利用しますが、実際に現金が運営者の手に渡るまでには、早くても締め日から15日はかかります。もちろん、カード決済代行会社に支払う手数料も必要です。こういった面から見ても、ビットコインは現金決済に近い決済方法だといえるでしょう。