小ぶりで丸々「花作大根」 置賜の伝統野菜、長井で収穫盛ん
置賜地域の伝統野菜「花作大根」の収穫作業が、長井市内で盛んに行われている。江戸時代から伝わり、現在の生産者は市内3軒のみ。生産グループ代表の横沢芳一さん(71)=同市花作町=の畑では、小ぶりで丸みを帯びた大根が次々と引き抜かれている。 長さは一般的な大根の3分の1程度。長期保存に向くことが重宝され、置賜一円で作られていたが、生産性の低さから一時は栽培が途絶えた。2002年に有志が「ねえてぶ花作大根」を結成し、復活させた。 横沢さんによると、引き締まった硬い肉質の半面、ちょっとした衝撃でも割れやすく、出荷まで気が抜けないという。「ぱりぱりした歯触りや、すりおろした時の強い辛みを味わってみて」と話していた。 収穫は12月中旬ごろまで続き、一部は雪解け後に掘り起こす。生育は例年並みで、1トンほどの収穫を見込む。市内の道の駅や直売所で販売している。