【次の首相は誰に?】自民党総裁選の仕組み : 過半数いなければ上位2人の決選投票、最後は国会議員票をまとめられるかが鍵に
史上最多の9人が名乗りを挙げた自民党総裁選。27日の投開票に向けて論戦が繰り広げられているが、投票の仕組みはどうなっている?
自民党総裁選は1人1票の国会議員票367票と、全国の党員・党友票367票の計734を争う。投票権を持つ党員・党友は9月11日時点で105万5839人。得票率を基に367票を各候補者に配分する。有効票の過半数を獲得した候補者が当選者となる。 9人が立候補している今回選挙では誰も過半数に達しない可能性が高い。その場合、上位2人による決選投票となる。国会議員票は決選投票でも1人1票の計367票。一方、党員・党友票は都道府県に1票ずつの47票に圧縮され、計414票を争うことになる。都道府県の1票は、決選投票に残った2人のうち1回目の得票が多かった候補への投票にカウントされる。 国会議員票と党員票を同数に設定している1回目の投票と比べて、決選投票では議員票の重みが増す。決選に残れなかった3位以下の陣営の票をどう取り込むかがカギとなる。
前回2021年の総裁選の1回目投票は岸田文雄氏256票、河野太郎氏255票の1票差だったが、決選投票は岸田氏257票、河野氏170票と大差がついた。 2012年の総裁選は、安倍晋三氏、石破茂氏、林芳正氏ら5人が立候補。1回目の投票は、石破氏199票(うち地方票165)でトップに立ったものの過半数には届かず、141票(うち地方票87)の安倍氏と決選投票となった。この時の決選投票は国会議員票だけを争う仕組みで、安倍氏108票が、石破氏89票を上回り、逆転勝利した。