署員、不正照会で繰り返し盗撮か 鹿児島県警、女性1人を12回
鹿児島県警枕崎署の元署員による盗撮事件で、逮捕・起訴された元署員が県警のデータベースに不正に照会し、30代の被害女性の個人情報を得て、繰り返し盗撮していた疑いがあることが24日、県警への取材で分かった。県警によると、元署員による盗撮は2019年9月~23年12月、他の被害者も含め少なくとも80回に上り、この女性への盗撮は12回確認された。 事件の捜査を巡っては、情報漏えい容疑で逮捕、起訴された前生活安全部長本田尚志被告(60)が、県警トップ野川明輝本部長の隠蔽指示があったと主張。野川本部長は否定している。 県警によると、事件は昨年12月19日、被害女性が署に相談し発覚。野川本部長は22日に報告を受けたが、警察官の不祥事の際に通常とられる本部長指揮ではなく、署による捜査を指示。本部側とのやりとりで、署側は捜査中止と受け止めた。 県警は先月21日、本田被告の起訴に合わせて開いた記者会見の中で、元署員を停職3カ月の懲戒処分にしたと公表し、盗撮事件の概要と処分理由を説明していた。