中国不動産開発の万科、流動性と経営上の圧力に対応中と表明
(ブルームバーグ): 中国の不動産開発会社、万科企業は14日、流動性圧力と短期的な経営難の解決策を現在策定しており、同社の幹部は引き続き海外渡航が可能だと表明した。デフォルト(債務不履行)を回避できないのではないかとの懸念の緩和に努めた。
資金繰り難に陥っている同社は投資家向けイベント開催後、経営の安定と負債の削減を図る包括的計画を立てており、この計画を実行すれば圧力を緩和し得ると説明。問題を解決するために自社の資源を優先的に活用するとした。
深圳証券取引所への提出文書によると、万科の郁亮会長と祝九勝最高経営責任者(CEO)はシティグループとUBSグループ、モルガン・スタンレー、中国国際金融などとの会合で、同社は「既存の資金調達手段もフル活用する」計画であり、金融機関の理解と支援を受けていると述べた。また建設中の住宅はすべて予定通り引き渡すと明言した。
S&Pグローバル・レーティングが先週、ムーディーズ・レーティングスとフィッチ・レーティングスに続き万科の格付けをジャンク級に引き下げた後、同社の株と債券は急落。不動産開発株の大幅下落を引き起こした。JPモルガン・チェースも今月初め、万科はレバレッジの解消と銀行や国有企業の支援に頼るという困難な時期に直面するとして、投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウエート」に引き下げていた。
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原題:Vanke Says It’s Addressing Liquidity Pressure, Denies Travel Ban、Vanke Says It Faces Near-Term Liquidity, Operational Pressure(抜粋)
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