青森山田、兵庫県選抜U-17に4-0快勝
ヴィッセル神戸U-18や兵庫県選抜U-17、丹有選抜の兵庫県3チームが青森山田とV・ファーレン長崎U-18を迎える兵庫ユースサッカーフェスティバルが20日に開幕。大会2日目の21日は滝川第二高校グラウンドで青森山田と兵庫県選抜U-17が対戦した。 【フォトギャラリー】 青森山田 vs 兵庫県選抜U-17 今大会は2013年から行われてきたガバナーカップが来年からリニューアルするにあたって、プレ大会として実施。これまではAチームの試合のみ行われていたが、セカンドカテゴリーも設け、青森山田と神戸U-18のBチームに加え、静岡学園や滝川第二も参加している。大会は24日まで明石フットボールセンターや三木防災第二陸上競技場、滝川第二で開催予定となっている。 青森山田は9日に行われたTOKINOSUMIKA CHALLENGEから遠征13日目。サニックスカップは7位で終えているため、遠征の締めくくりとなる今大会にかける意気込みは強い。「コーチ陣から、サニックスカップで良い結果が出なくても、この兵庫の大会で良い結果を残してやろうと歴代の選手が頑張って、そのままプレミアリーグへの勢いに繋げていたと聞いていた。自分たちもサニックスカップで良い結果が出なかったので、ここでしっかり全部勝って、プレミアに挑みたい」。そう口にするのはDF伊藤柊(2年)だ。 前半4分には左CKから、DF中島斗武(2年)が放ったシュートをMF谷川勇獅(2年)が触ってコースを変えるなど主導権を握って試合を進めたが、思い通りに行く時間ばかりではない。8分には自陣での処理ミスをFW前田大翔(滝川第二2年)に拾われ、ヒヤリとする場面が。18分には右サイドでボールを受けたMF花野凪(蒼開2年)のスルーパスから、前田がゴールに迫ったが、GK上口稜太(2年)のセービングで失点を逃れた。
この日の試合展開について、正木昌宜監督はこう振り返る。「90分の中で山と谷の振れ幅が広すぎる。当然、去年のチームでも駄目な時間帯はいっぱいあったけど振れ幅が狭く、ダメで落ちている時に“我慢”と引き締める選手がいた。でも、今は落ちたらみんなで落ちていく」。 現状の課題が見られる一方、「乗るとみんなが乗るので躍動感が出る」(正木監督)のも今年のチームの特徴だ。21分に谷川の右クロスをファーのMF大沢悠真(2年)が合わせて先制すると、40分にはDF小沼蒼珠(2年)の左クロスをMF小山田蓮(2年)がヘディングで叩き込み、青森山田が2点リードで前半を終えた。 後半の流れも変わらず、青森山田のペースで試合は進む。後半16分には後方から出たパスにFW藤井維咲(2年)がシュート。こぼれ球を拾ったMF浅野瑠唯(2年)が無人のゴールを狙ったが、懸命に戻ったDFのカバーに阻まれた。以降は押し込みながらも得点が奪えない時間が続いたが、33分には途中出場のMF三浦陽(2年)が左サイドからカットインシュートを決めて、3点目をマーク。36分にも右CKから小沼がヘディングシュートを叩き込み、4-0で勝利した。 けが人が多く、スタメンが定まらない中で春休みの遠征に挑んでいる青森山田だが、浅野ら出場機会を得た選手が成長の兆しを見せているのは収穫で、正木監督は「選手が厚くなって欲しい」と期待を寄せる。一方の兵庫県選抜は大敗となったが、メンバーは県リーグに所属するチームの選手がほとんど。普段味わう機会のないプレミアリーグの基準を知れたことは今後の成長に繋がりそうだ。 (文・写真=森田将義)