【尼崎ボート・ヴィーナスシリーズ第16戦】細川裕子が4カドから絶好の展開を突き抜けて今年3度目のV
尼崎ボートの「ヴィーナスシリーズ第16戦 尼崎プリンセスカップ」は10月31日、第12Rで優勝戦が行われ、細川裕子(42、愛知)が4カドからまくり差しで快勝。当地2度目、今年3度目の優勝(通算16回目)を飾った。平山智加(香川)が2着、1号艇で人気を背負った守屋美穂(岡山)は3着で、3連単万舟券(1万1130円=❹❷❶)の波乱決着となった。 ◇ 見事に雪辱を果たした。予選1位通過ながら準優12Rで2着に敗れ、4号艇での優出となった細川が最後に主役の座を奪還。〝尼崎のプリンセス〟に輝いた。 「スタートはいくつもりでしたが、展示で隣(3号艇)に対して伸び切らないと分かって、ハナを切ってもまくり切れないので展開を突こうと思っていました。1周1マークは(3号艇がまくりに)いってくれることを願っていました。神様がいましたね」 Wエースの一角4号機を駆り必勝を期したはずの準優1号艇では、もう一方のWエース44号機を駆る平田さやか(東京)のまくりに屈した。優勝戦を前にその平田が改めて双璧の機力を備えていると察知すると、トップSから準優の再現を狙った平田の攻めを見極め鋭く艇間を突き抜けた。「準優の失敗を踏まえて今節イチ出足も来ていて、いきたい所へいけてその先もよくて100点です」と完調の仕上がりも頭脳プレーをアシストした。 「最近はいいレースをしていてもここぞというところで勝てなくて、ここで振り切らないとまた同じ失敗をしてしまうと思って。尼崎が一番好きな場なんです」と好印象のセンタープールで4月の住之江から半年ぶりの今年3Vを飾り、勝負強さを取り戻した。 「これからも一走一走しっかり走るだけです」。今年の女子賞金ランクは年末の蒲郡PGⅠクイーンズクライマックス出場圏内の6位。今期最後を最高の形で締めくくった愛知の名手が、地元での悲願のティアラ初戴冠へ進撃を続ける。(小出大輔)