山田裕貴、『Ultraman: Rising』サトウ・ケン役は「運命めいたものを感じる」 野球選手とウルトラマンの夢実現
■家族愛を感じる瞬間明かす 数々のヒーローを演じてきて「あと僕は何と戦えばいいんですかね?(笑)」
――今作は、家族の物語でもあります。家族愛を、ご自身の中で一番感じる瞬間はいつでしょうか? 【山田】忙しくて連絡を返せていなくても、長文のLINEが親から届いていることです。寡黙なタイプの父なので、めったに自分から連絡をしてこないのですが、たまに「ドラマ見たぞ」と連絡をくれるので、そういった時ですかね。 ――お母様からは、どんなLINEが来るのでしょうか? 【山田】例えば、出演している作品について「見たよ。私のお友だちのお母さんも見たって言ってくれてるよ。すごくいっぱい走ってたね」みたいな。メッセージの内容が子どもかよと思いました(笑)。もう少し大人に対する話し方で文章送ってくれてもいいんじゃないかな、と思ったりするのですが、親からすると、いつまで経っても子どもなんでしょうね。この作品の中でも感じられることなので、実際にそうなんだろうなと思います。 ――デビューの作品からヒーローをやられています。ご自身の中でヒーロー像はいろいろあると思いますが、山田さんにとってのヒーローは? 【山田】強いことがヒーローではないと思っていて、僕にとっての真のヒーローは、人の気持ちがわかる人です。しっかりと相手の立場になって考えられる、そういった人がヒーローだなと思います。「もっとこうやって」と言うのは簡単ですが、心のゆとりがあれば、その人の立場に立って応援できると思うんです。「全部自分で考えて、自由にやったらいいよ」と言ってくれる親だったので、僕にとってそれはすごくよかったなと思います。自分で学ぶことに、ヒーローの真髄があるように思いました。 ――ウルトラマンになりたい願望はありましたか?。 【山田】はい、好きだったのでありました。ウルトラマン、スーパー戦隊、仮面ライダーは通ってきていますし、ゴジラ、ガメラ、マーベル、メタルヒーローとかも。ヒーローは子供のどもから大好きでした。 ――子どものころに憧れていたヒーローという存在になれた喜びを改めて。 【山田】こんな夢のようなお仕事ないですよ!僕は、スーパー戦隊の作品に出て、その映画版で仮面ライダーに変身し、メタルヒーローにもなりました。ゴジラとも戦い、ウルトラマンにもなったんです。あと僕は何と戦えばいいんですかね?(笑) ――たぶん、山田さん以上の方はいないですね(笑)。 【山田】あと、スターウォーズに出ることですね(笑)。刀っぽくなっているライトセーバーを使いたいです!(笑) ――ゴーカイサーベル的な?(笑) 【山田】はい(笑)。 ――山田さんも参加された『TSUBURAYA CONVENTION 2023』のオープニングセレモニーでは、ジャイガントロンも登場しました。 【山田】作品の中のジャイガントロンの方が大きかったですが、セレモニーで登場したジャイガントロンもすごく迫力がありました。『ツブコン』では、監督とお会いできたのがうれしかったです。 ――シャノン・ティンドル監督、ジョン・アオシマ監督とは、どんな話を? 【山田】「すごく楽しみにしている」とおっしゃってくださいました。僕は、この作品に運命めいたものを感じているんだということを伝えたくて、通訳の方を介してのやり取りをさせていただいたのですが、「頑張ってね。楽しみにしています」とおっしゃってくださいました。実は、Xでもつながっていて「日本語版を見て泣いた」と言ってくださったのは、すごくうれしかったです。 ――『Ultraman: Rising』のウルトラマンのビジュアルについて。 【山田】最初は細い!って思いました(笑)。カッコよくて、シンプルでスタイリッシュなウルトラマンが僕は好きです。僕もこのくらい細マッチョがよかったです(笑)。 ――子どものころに見ていたウルトラマンシリーズは? 【山田】『セブン』、『ティガ』、『ダイナ』、『ガイア』、『ゼアス』、『コスモス』くらいまでです。それこそ井ノ原快彦さんと共演させていただいてましたが、V6さんが『ウルトラマンティガ』の主題歌として歌われていた「TAKE ME HIGHER」は、歌えます!なので、たまに井ノ原さんの前で歌っちゃいそうになったんですよ(笑)。「あーダメだ、ダメだ。何をしようとしているんだ、僕は」みたいな。そのくらい印象が強いです。 ――最後に改めて、ファンの方にメッセージをお願いします。 【山田】とにかく皆さんに見ていただけたらうれしいです。ものすごく魂を込めましたし、僕にとって本当に縁深い、運命めいたものを感じる作品です。僕の生い立ちなどいろいろなことを含め、日本で一番サトウ・ケンの気持ちを理解しながら声を当てることができたと思っていますので、ぜひ見守っていただけたらうれしいです。お子さんがいらっしゃる方はぜひお子さんと一緒に見ていただきたいですね。見終わった後は、恐らくお父さん・お母さんたちの方が、泣いていると思います(笑)。もちろんお子さんがいらっしゃらない方も楽しめます。自分がどんな生き方であっても、完璧でなくてもそれでいいのだと思わせてくれる。ヒーローというのは自分の人生に対して逃げずに立ち向かう人のことだと思うので、全ての人に刺さる作品になっていると思います。ぜひ楽しんでご覧ください。