「哀れなるものたち」の原点。ヨルゴス・ランティモス「籠の中の乙女」が4Kレストア版で公開
近年は「哀れなるものたち」(2023)や「憐れみの3章」(2024)で注目を浴びるヨルゴス・ランティモス。その出世作となる家族の不条理劇「籠の中の乙女」(2009)が、4Kレストア版となって2025年1月24日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で公開される。ポスタービジュアルと予告編が到着した。 「籠の中の乙女 4Kレストア版」予告編
ギリシャのある裕福な家庭には、秘密があった。両親が子どもたちを「家の中」だけで育ててきたのだ。邸宅の四方に高い塀をめぐらせ、外の世界の恐ろしさを信じ込ませるために数々の奇妙で厳格なルールを敷いてきた。ところが青年期を迎えた子どもたちは、親の想像を超えた行動を取り始める──。 第62回カンヌ国際映画祭〈ある視点〉部門でグランプリを受賞し、第83回アカデミー賞で外国語映画賞にノミネートされた本作。ランティモスは「私が描きたかったのは、人の心を操作しようとすること、自分の意のままに何かを信じ込ませようとすることが、相手をどこまで極端に走らせてしまうかということです」と語っている。「哀れなるものたち」の原点というべき《支配と服従、自我の目覚め》の物語を、美しく甦った映像で堪能したい。
「籠の中の乙女 4Kレストア版」
監督・脚本:ヨルゴス・ランティモス 脚本:エフティミス・フィリップ 製作:ヨルゴス・ツルヤニス 製作総指揮:イラクリス・マヴロイディス 製作補:アティナ・ツァンガリ 撮影:ティミオス・バカタキス 美術・衣裳:エリ・パパゲオルガコプル 編集:ヨルゴス・マブロプサリディス 録音:レアンドロス・ドゥニス 出演:クリストス・ステルギオグル、ミシェル・ヴァレイ、アンゲリキ・パプーリァ、マリア・ツォニ、クリストス・パサリス、アナ・カレジドゥ 2009/ギリシャ/ギリシャ語/シネマスコープ/96分 原題:DOGTOOTH 字幕翻訳:石田泰子 字幕監修:柳田富美子 映倫区分:R18+ 後援:駐日ギリシャ大使館 協力:ギリシャプラザ 配給:彩プロ ©XXIV All rights reserved 公式サイト:http://kago-otome.ayapro.ne.jp/