気持ち高ぶらせ初戦へ センバツ組み合わせ抽選、注目カード続々
楽しみなカードが次々と決まった。大阪市内で10日、4年ぶりに対面で開かれた第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)の組み合わせ抽選会。出場36校の主将がくじを引くたびにどよめきが広がり、監督や選手は初戦へ向けて気持ちを高ぶらせた。 【緊張の面持ちで… センバツ組み合わせ抽選会】 ◇東北VS山梨学院で開幕 18日の開会式に続く開幕試合は東北(宮城)対山梨学院に。2011年の東日本大震災直後の第83回大会以来、12年ぶり20回目出場となる東北の佐藤響主将は「相手は打撃が強い。粘り強くワンチャンスを生かし、緊張せずに出し切りたい。チームは遠征などを通して成長しており、仲もとても良いので自信を持って戦う」とまなじりを決した。 2年連続6回目の山梨学院の進藤天(てん)主将も「(開催中の)WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で活躍が期待されるダルビッシュ有投手が在籍した名のあるチームと戦えてうれしい。お客さんが多いと思うので、元気よくはつらつとしたプレーを見せられたら」ときっぱり語った。 フレッシュな対戦も相次ぐことになった。 第4日には、春は初出場の能代松陽(秋田)と21世紀枠で春夏通じて初めての石橋(栃木)による公立校対決。能代松陽の大高有生(ゆうき)主将は「秋田は雪深く、最近やっと土の上で練習できるようになった。1点差になってくると思うので勝ちきりたい」、石橋の横松誠也(ともや)主将は「自分たちの持ち味は明るさ。少ないチャンスをものにして、甲子園で校歌を歌う目標を実現させたい」と誓った。 ◇初出場対決「泥臭く」 また、第5日の初出場対決の意気込みは「泥臭く」で一致した。春初出場の光(山口)は春夏通じて初めての彦根総合(滋賀)と。光の升田早人(はやと)主将は「夏は過去に2回出ているが勝利がない。全員が一つになって泥臭く1勝を挙げたい」。 一方、彦根総合の上田大地主将は「甲子園は未知の場所なので不安もある」と吐露しつつ「初出場なのでまずは(校名を)覚えてもらえるように泥臭くチャレンジャー精神で戦いたい。守備の安定感や打線のつながりに課題を感じているので解消していきたい」と初戦を見据えた。 このほか、前回大会優勝校で史上初となる2回目の春連覇が懸かる大阪桐蔭は第3日に敦賀気比(福井)と、22年夏の甲子園を制して通算5校目の夏春連覇が懸かる仙台育英(宮城)は第4日に慶応(神奈川)とそれぞれ対戦する。【戸田紗友莉】