ひとよし土地改良区の小水力発電施設が完成 売電収入で水路の維持・管理
ひとよし土地改良区が運営する小水力発電施設「水土里[みどり]ネットひとよし大野発電所」が人吉市大野町に完成し、30日、現地で竣工[しゅんこう]式があった。土地改良区が単独で発電所を建設するのは、熊本県で初めて。 球磨川水系鳩胸川の支流、大川間川[おこまがわ]から取水している浄水施設の余った水を活用する。有効落差は78メートル、最大出力は49・9キロワットで、年間発電電力量は34万7712キロワット時になる見通し。全て九州電力に売電し、年約1300万円の収入を見込んでいる。 2021年9月に着工。総工費1億2700万円は全額、日本政策金融公庫から借り受けた。20年で償還する予定。 ひとよし土地改良区は人吉市、錦町、山江村の計651ヘクタールで組合員は1355人。売電収入は、農地の水路やポンプ場の維持・管理費用などに充てる。竣工式には改良区幹部や総代、地権者ら約20人が出席。改良区の髙野和夫理事長が「売電し、組合員の負担軽減につなげたい」とあいさつした。(東寛明)