「逆業績相場」の色彩が強まる株式市場で注視したい某銘柄
次第に色づき始めた山々と同様に、株式市場も「逆業績相場」の色彩が強まり始めている(写真:のびー/PIXTA)
「お間抜けな楽天家ぶり」と反省すべきか。前週の当欄では「2万6400円前後がフシ」と書いたが、それをあっさり下に突き抜けて約3カ月ぶりに2万6000円割れとなった、先週末9月30日の日経平均株価。当方ののんきな見立てはあっさりと覆されてしまった。 7月1日終値が2万5935円、6月20日終値が2万5771円、5月12日終値が2万5748円と、5月から7月にかけて何度か下値を叩いたチャート上の痕跡がこの2万5000円台後半にいくつも残っている。だが、1日で500円ぐらいの下げを平気で演じる最近のマーケットだけに、ここをあっさり突き抜けてしまう可能性もないわけではない。 市場の一部では「売り方は3月9日の年初来安値2万4717円(終値ベース)を意識しており、その水準をにらんだヘッジもある」との観測すらささやかれている。 例えば、日経平均の25日移動平均線との乖離は9月30日がマイナス5.97%。これは3月9日(マイナス7.45%)以来の逆乖離拡大となっており、常識的には“短期売られすぎ”のゾーンに入っているとみていい。 ただ、行き着くところまで行かないと収まらないのが相場。この先、瞬間的には下げが加速する場面があっておかしくないし、逆に、ちょっとしたきっかけで一気に反転する可能性もないではない。要するに、まだまだ振れの大きな市況を覚悟しなければならないだろう。
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岩本 秀雄