深セン警察、ドローン警察隊を発足
【東方新報】中国・広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)公安局によると、今学期から登下校の時間帯に警察用ドローンが新たに学校の安全を守るために導入された。ドローンは空中から全方位で監視し、学校の安全をサポートしている。現在、深セン市の11の警察署が、治安上の問題が多い一部の学校でこの取り組みを展開している。 深セン市公安局特警支隊のドローン担当副隊長、龐文輝(Pang Wenhui)氏は「ドローンによる空中パトロールは、柔軟で迅速に指定区域に到達できるため、視野を大きく広げ、複雑な環境にも対応できます」と述べた。ドローンには高解像度カメラが搭載され、撮影した映像がリアルタイムで指令センターに送られるため、指揮官が迅速に現場の状況を把握し、適切な判断を下すことができる。 交通支隊の曾権(Ceng Quan)科長も「ドローンは自動化とインテリジェンス機能を備えており、ドローン運用の体系化を進め、情報収集と指令の一体化を目指している」と説明した。深セン市は今年、北駅、人民南路、歓楽港湾といった要所で「空の交通警察チーム」を常設し、道路パトロールや交通違反の監視、事故現場の調査といった管理業務を行っている。 今年初め、深セン市公安局はドローン警察の活用を推進するための行動計画(2024~2026年)を発表し、ドローンを活用した「空中警察力」の実戦能力を高めることに力を入れている。1月時点では約400人だったドローン操縦者が、現在では1667人に増加。各警察署や分局でドローンの専門チームを編成し、警察用ドローン指令プラットフォームを活用している。 深セン市では、治安パトロールや捜査、交通管理、緊急対応、救助活動、薬物取締り、都市管理といった幅広い分野でドローンを導入しており、日常的に149の空中巡回ルートを設定している。これにより、パトロールの総飛行回数は5万1000回、合計飛行時間は2万時間を超え、ドローン活用のシーンが一層多様化している。 深セン特警支隊の副支隊長、盧永鋒(Lu Yongfeng)氏は、「低空での警察活動は今後さらに発展し、ドローンのAI活用を強化することで、警察活動に新たな力をもたらす」と語った。深セン市ではドローンの自動離着陸機能を実装しており、今後はドローンと映像監視技術の統合や、大量データに基づいた各種モデルの開発を進める予定だ。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。