これは「闇バイト」投稿? 高校生の正答率2割 警察はAIで対策
首都圏を中心に各地で相次ぐ「闇バイト」が絡んだ強盗事件。なぜ若者らは闇バイトに応募してしまうのか。ネット交流サービス(SNS)の投稿が闇バイトだと気づきづらい面もあるという。 【写真で見る】相次ぐ凶悪強盗、防犯のポイントは? 求人情報サイト大手「バイトル」を運営するディップ(東京都)は2023年12月、高校生250人を調査。闇バイトとそうではない投稿の計6件の募集情報を見せたところ、すべて正しく判断できたのは22・8%にとどまった。 同社は「知識がないと見分けるのは難しいかもしれない」と話す。 若者に闇バイトの危険性を知らせる必要性に迫られる中、警察庁は10月18日、スマートフォンで目に留まりやすい「ショート動画」での発信を始めた。 警察庁の課長が「警察は相談を受けたあなたや家族を確実に保護します」と訴える動画をX(ツイッター)に投稿。その1週間後には具体的な誘い文句を公表し、さらに動画も配信した。 発信を強化した後も闇バイト絡みの事件は起きている。警察庁の担当者は「メッセージがうまく届いていないかもしれない。『闇バイトに決して応募しない』ということを社会全体で共有させられるように継続していきたい」と話す。 また警察庁は今年4月からは、人工知能(AI)を使って、闇バイトが疑われるSNSの投稿に「報酬は得られず、使い捨てにされます」などと返信している。9月までの半年間で約2700件の返信をしている。【岩崎歩、加藤昌平、山崎征克】