持田香織さん(46) 約30年ELTとして男女ユニットを続けてこられた理由は…親戚のような距離感|STORY
デビュー当時は少し尖っている方がかっこいいと思っていました
当初はイメージを統一するためにミニスカートにロングブーツの衣装が多く、たまには違う服装もしたいと思っていたので、かっこいいブランドのものを着させてもらうことはありがたい経験でした。デビュー1曲目から海外で撮影をさせえもらえたりと、とてもバブルな時代だったので、この贅沢な世界に染まらないようにしなければと強く思っていました。 ただ一方で、当時の私は若かったこともあり強気で、少し尖ってるほうがかっこいいと勘違いしていたのか(笑)、生意気であったなと。当時のスタッフさんに久々にお会いするときはまず「あの時は未熟ですみませんでした…」と謝るようにしています(笑)。
10歳離れている一朗さんからは学ぶことも沢山ありました
一朗さんは、穏やかに見えていると思うんですが、実はすごくせっかちな性格らしく。それをあえて人前では出さないように、穏やかな性格に見えるようにつくり出したキャラクターなんだそうです(笑)。一朗さんがそう話していたとき、そんなことができるものなのかと驚きました。もちろん、そう言っているだけで温厚なことには間違いないのですが。それでもそうであろうとすることが凄いなと。 ものづくりをするにあたり、期日が迫ってきたりして余裕がなくなると私は相手を不意に傷つけてしまうこともあったのですが、それでも一朗さんは怒ったりとか感情論で話すことは一度もなく、とても尊敬しています。年齢も10歳離れていますから学ぶこともたくさんありました。
一朗さんとの距離感が絶妙であったからこそ30年やってこれました
そんな一朗さんとずっと一緒にELTとしてやってこれたのは、異性として全くタイプではなかったからだと思います(笑)。いや、半分冗談で半分本当で、恋愛にならないことは非常にいい関係性であるような気がして。もちろん、結婚されてご夫婦で素晴らしい楽曲を提供されていらっしゃる音楽家の方々もたくさんいますが、私はこの良くも悪くもいい距離感であることがとてもいい関係性であるなと。 彼もおそらく同じでお互い様だと思うのですが、いい意味で気にならない。親戚のような距離感。約30年経ちますが、今がいちばん一朗さんと良い関係です。月に一度仕事で彼と話しをしますがそれこそフレッシュな感覚で楽しくやっています。ご縁があって今もこうして同じ仕事をさせてもらえて本当にありがたいですね。お互い健康でいようねと誕生日をお祝いしあえることが今の喜びです。 撮影/平井敬治 ヘア・メイク/岡田知子 取材/小出真梨子 ※衣装は本人私物