憧れの舞台、再び闘志 倉敷商にも快報 選手ら「真剣勝負」決意新た /岡山
新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった今春の第92回選抜高校野球大会に出場予定だった32校が甲子園で交流試合を行う「センバツ交流試合」の開催が10日、決まった。8年ぶり4度目の出場を決めていた倉敷商の選手たちは、一度は閉ざされた憧れの舞台に向けて再び闘志を燃やしていた。【松室花実】 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 この日は川井敏之校長(58)が練習中のグラウンドを訪れ、交流試合の開催を報告。選手たちはじっと耳を傾けると、喜ぶ間もなく一層気合を入れて練習に励んだ。梶山和洋監督(33)は「岡山の他の58校はチャンスさえもらえないので複雑な気持ちもある」と口にしつつ、「中国地区代表として負けるわけにはいかない。まずは岡山での独自大会で優勝することを考えて練習し、甲子園でも選手たちに全力プレーをさせてあげたい」と意気込んだ。 原田将多主将(3年)は、逆転負けを喫した昨夏の岡山大会決勝で最後の打者となっていただけに、甲子園にかける思いは人一倍強かった。悔しさを原動力につかみとったセンバツ、そして夏の甲子園と2度の中止が決まった時には「甲子園は遠くて幻のような存在」と語っていた。今回の決定を知り、「甲子園の舞台に立って景色を眺めているイメージがわいた」と笑顔。対戦したいチームに昨秋の明治神宮大会で敗れた健大高崎(群馬)や強豪・大阪桐蔭をあげ、「夢だった場所で戦える。1試合はあっという間だと思うので、濃い時間を過ごしたい」と決意を新たにした。