大物議員も「こりゃもうダメよ」…裏金疑惑!岸田文雄首相「命運尽きるのを待つのみ」政権末期ルポ
政権の顔である松野氏が検挙されるとなれば、その影響は自民党全体に波及する。さらに、12月3日には安倍派と同じ手口のパーティー券収入不記載疑惑が志帥会(二階派)で浮上した。 「年明けの通常国会は1月22日頃から始まると言われていますから、それまでに党の重要ポストに就く議員が立件されるでしょう。宏池会(岸田派)にも約200万円と少額ながら裏金疑惑はあるわけで、党総裁として責任を追及されるのは間違いない。岸田さんは、官僚の振り付け通りに最低限の職務をこなし、そっと事態の行く末を見届けるしかない″窓際総理″です」(前出・閣僚経験者) 度重なる不祥事による政府の弱体化を、霞が関は好意的に受け止めているという。政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう話す。 「霞が関からすれば、言うことを素直に聞いてくれる岸田さんは大歓迎でしょう。財務省は増税を呑んでもらい、経産省は口が裂けても言い出せなかった『原発再稼働』発言を岸田さんから引き出せた。防衛省は防衛費を43兆円も増額してもらえた。官僚の思うがままです」 ある自民党議員秘書は、この現状に怒りを滲ませた。 「自民党は立川市長選、立川の都議補選、青梅市長選と直近の東京での地方選挙で『3連敗』を喫しました。来年には540以上の地方選挙があり、党員は『もう岸田じゃ勝てない』と不満タラタラです。そんな中、解散する力もなく、官僚の言いなりになるなんて情けない姿をさらし続けていいのか。総裁の首を挿(す)げ替えるしか道はないでしょう」 党内ではポスト岸田をめぐる動きがにわかに強まっている。 「二階(俊博・84)さんや菅(義偉・75)さんらは11月上旬、待望論のある石破(茂・66)さんを担ぐべく、あえて会食する姿をメディアに公開しました。石破さんを担ぐことを是としない主流派の麻生(太郎・83)さんは岸田派の上川陽子外務大臣(70)を推すと見られています。当の岸田さんは延命のため、ダメージの少ない解散のタイミングを探ってはいるのですが、抱えているトラブルが多すぎてそれどころではありません」(同前) 数多の危機をのらりくらりとかわし続けてきた岸田政権の命運が、ついに尽きようとしている。 『FRIDAY』2023年12月22日号より
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