「鎌田大地は守備の前で再発見」トゥドール率いる新生ラツィオのカギは?伊メディア分析
イゴール・トゥドール監督体制となった新生ラツィオの初戦について、イタリアメディア『スカイスポーツ』が31日に見解を示した。 マウリツィオ・サッリ前監督の辞任を受け、新指揮官としてトゥドールを招へいしたラツィオ。30日に初陣となったセリエA第30節でユヴェントスと対戦すると、試合終了間際の決勝点で1-0と劇的な勝利を収めている。 『スカイスポーツ』は「新体制における変化のすべて」との見出しをつけ、サッリ指揮下でベンチを温め続けた鎌田を先発に抜てきするなど、トゥドールがラツィオにもたらした変化に注目。劇的勝利に「おそらく指揮官自身もこんなデビュー戦を予想していなかっただろう」としつつ、「あまり長い時間をかけず、戦術変更のプロセスが可能であることを示す満足のいくテスト結果になった」と綴った。さらに新生ラツィオの「カギ」は「アグレッシブさ」であるとも主張。「初戦だけで確定はできないが、チームは変化に対して良い反応を見せた」との見解を示した。 また、トゥドールのシステムにおいて、3バックの一角を担うマリオ・ヒラが非保持の際にサイドバックとなっていたことに言及。「3.5バック」と表現したほか、守備的MFの左で起用された鎌田については、「カマダが守備ラインの手前で再発見された」と新たな役割への適応を評価している。 なおユーヴェ戦では、主将のチーロ・インモービレと副主将のルイス・アルベルト、「サッリ指揮下で不可欠」だったマテオ・ゲンドゥージがスタメンから外れ、序列の再編を予感させる采配となっている。イタリアメディアは「誰も不合格となったわけではないが、メッセージは明確だ。誰もポジションを約束されていない」との見方を示した。「クラブはだからこそ、勇気ある決断を下せるトゥドールに懸けた」と指摘。「ロッカールーム内の微妙なバランスをコントロールする能力が、ラツィオで成功を収められるかを理解するカギになる」と結論付けた。 トゥドール率いるラツィオは2日、コッパ・イタリアの舞台でユーヴェとの再戦を迎えるが、『スカイスポーツ』は「トゥドールの戦略は明確。選手全員を巻き込むことだ」と主張。「土曜日に先発から除外された豪華メンバー(ゲンドゥージは中盤、ルイス・アルベルトはトップ下、インモービレは前線で)」の先発復帰を予想している。