山下智久主演『ブルーモーメント』、新世代の役者と支え合いながら作る時代に即したドラマ
山下智久主演で放送中のドラマ『ブルーモーメント』(フジテレビ)。山下は民放ドラマの主演が5年ぶりとあって注目して視聴している人も多いはずだ。気象災害による人命の危機を未然に防ぐため、気象予報の知識を駆使しながら現場で救助に立ち向かう「SDM(特別災害対策本部)」を舞台にした物語。山下は主人公の晴原柑九郎を演じ、SDMのチーフ・気象研究官として気象災害に立ち向かう。 【関連画像】木村拓哉と山下智久が大一番...春ドラマ2024後半総まとめトップ3 フジテレビドラマへの出演は山下の代表作ともいえる『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』(2017年7月)以来となる。物語のテイストや人命を守るため奮闘する点、ヘリコプターで現場に急行する様子など『ブルーモーメント』を通して『コード・ブルー』シリーズを思い出した人も多いだろう。 『コード・ブルー』シリーズは山下が20代前半のころに始まり、ヒロインを演じた新垣結衣のほか、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介など山下の同世代が主要キャストを務めた。物語の時間軸においても20代から30代後半まで描かれ、シーズンを通して仲間と成長した。 一方、今回の『ブルーモーメント』でヒロインを演じるのは、実年齢で山下のひと回り以上離れている出口夏希だ。出口のこの1年の活躍は目覚ましいが、本作への出演は大抜擢といえるだろう。さらに水上恒司や仁村紗和など若い世代のキャスティングのほか、夏帆、本田翼、岡部大ら経験豊富な俳優がレギュラー出演している。 出口夏希演じる雲田彩は予防研究部助手としてSDMに配属、晴原や周囲のSDMスタッフに鍛えられ、8話では見事に気象予報士に。帰国子女で中国語が堪能という設定だが、出口自身も中国人の母親を持ち、今もプライベートで使用するという中国語を所々で披露している。落ち着いて影のある晴原と対象的な明るさと前向きな姿勢が印象的だ。1月クールのドラマ『君が心をくれたから』(フジテレビ)の演技が記憶に新しいが、今年最注目の女優のひとりといえる。 そして最初は晴原と対立していたが、のちに良きバディのひとりとなるのが、水上恒司演じる園部優吾。優秀なレスキュー隊員で、晴原の気象予測を頼りにいち早く災害現場に駆けつける。水上は昨年のドラマ『真夏のシンデレラ』(フジテレビ)や映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』で知った人も多いだろうが、連続テレビ小説『ブギウギ』の出演で名実ともに俳優として着実に力をつけている。 さらに仁村紗和演じる丸山ひかるは、対策本部車ドライバーであり料理人という役どころ。SDM指揮車両を運転しながらSDMのメンバーの食事を担当し、最善を尽くすためのケアを忘れない。仁村は昨年のドラマ『わたしのお嫁くん』『真夏のシンデレラ』(ともにフジテレビ)へレギュラー出演したほか、『SHUT UP』(テレビ東京)に主演し、それぞれの役柄を演じ分け30代を目前にして実力派といえる存在になりつつある。