【MotoGP】アコスタにシート奪われたジャック・ミラー、来季はどうする? 「今は契約よりも結果を改善したい」
KTMのジャック・ミラーは、ペドロ・アコスタの昇格決定に伴い今シーズン限りでシート喪失が決まっている。彼はまだ来シーズンの行先が未定となっているが、今は結果を改善することに集中したいと語った。 MotoGP2024 第6戦カタルニアGPハイライト ミラーは2023年にKTMへと移籍し、今年は2年目のシーズンとなっていた。そして彼は2024年限りでそのシートを失うのではないかと当初より言われてきた。MotoGPクラスに昇格してきた破格のルーキーであるペドロ・アコスタ(GASGAS)がその要因だ。 そしてミラーが結果を残しあぐねている傍らで、アコスタはルーキーながらもKTM陣営でトップの成績を記録。第7戦を前にKTMは2025年のファクトリーチーム昇格を発表するに至った。 KTMは既にブラッド・ビンダーと契約を延長しているため、ミラーはファクトリーチームのシート喪失が決定。来年に向けて、“就活”が必要な立場となった。 ただミラーは今のところ、来シーズンの契約を確保するよりも、KTM・RC16で結果を出すことが優先事項だと考えているという。実際、ミラーはここまでで27ポイントと低迷。アコスタは100ポイント、チームメイトのビンダーも85ポイントを得ており、かなり差を付けられてしまっている。 アコスタの契約によって、自らの立場が明確になったかどうかを尋ねられたミラーは、次のように現状を答えた。 「いや、そんなことはない。今のところ、どうするかは秘密だ。新しい仕事を探しているよ」 ミラーはそう語る。 「当然だけど、これはKTMの明確な決定だ。アコスタはずっとやってきたように、素晴らしい仕事をしている。彼はアメイジングなルーキーと言える。そして知ってのとおり、彼は世代を代表する才能の持ち主で、KTMがそうするのは論理的な話だ」 「もちろん、僕もこれまでの結果ではどんな契約もサインしたいとは思っていない。誤解しないでほしいのは、僕にはサイン待ちの人がたくさんいるわけじゃないよ」 「でも、居場所はあるし、めちゃくちゃにストレスを感じているわけじゃない」 「これまで話してきたように、今のところ僕は契約をかわすつもりはない。それよりも自分の助けとするためにも、もう少し良い結果を出したいと思っている」 なおKTM陣営のシートでは、ドゥカティから放出されるエネア・バスティアニーニがGASGAS・テック3のシートを獲得することになりそうだ。またKTMはサテライトチームのテック3を含めてKTMカラーの4台体制を目論んでいるとも言われている。 一方でミラーはKTM陣営のマシン開発では重要な役割を果たしてきた。そしてミラーはテック3への降格移籍でも構わないと明言しているため、アウグスト・フェルナンデスに変わってテック3へ加入し、2025年以降もKTMで関わり続ける可能性は残されている。 「もちろん、僕はずっとそう(テック3に喜んで加入すると)言ってきた」 「僕はテック3がもうサテライトチームじゃないと信じている。基本的に赤いファクトリーマシンを使っているんだ。それは知られていることだ」 「プロジェクトには時間がかかる。そして今僕らが取り組んでいるものについても、良いモノを作り上げていっているときに浮き沈みがあるのは当然のことだ」 「僕はそこから集中を切らしたことはない。バイクへの僕の理解や改善に向けた試みは、決して途切れたことがない」 「コース外での仕事も適当になったりはしない。実際、僕はこれまで以上にハードワークしている」 「KTMの皆が大好きだ。彼らは短い期間で素晴らしい仕事をしたと思う。最初はこの契約だけで立ち去ることになるとは思っていなかった」 「KTMには素晴らしい4人のライダーがいる。彼らがシャッフルを必要とするなら、入れ替えて進み続けるだろう」
Rachit Thukral