台風10号はゆっくり北上 関東や東海、近畿は大雨に 引き続き土砂災害等に厳重警戒
今日1日(日)は、台風10号はゆっくり北上し、東海地方に接近へ。関東や東海、近畿では大雨となるでしょう。これまでの記録的な大雨により、土砂災害のリスクが高くなってる所もあるため、厳重な警戒を。
台風10号はゆっくり北上
台風10号は、今日1日(日)午前3時現在、東海道沖をゆっくり(時速9キロ以下)とした速度で東に進んでいます。このあとは速度は上がりませんが、北に進路を変えて、東海地方に近づく見込みです。今夜までには熱帯低気圧に変わり、北陸に進むでしょう。 台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気の影響で、関東や東海、近畿では雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨となる所もあるでしょう。雨が長い期間続いていますが、この24時間にも三重県大紀町の藤坂峠では250ミリを超える雨が降っています。また、静岡県や神奈川県を中心に土砂災害の危険度が高くなっている地域もあります。少しの雨でも災害が起こる可能性があります。引き続き、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
予想される降水量
【予想雨量】 1日6時から2日6時までに予想される24時間降水量は多い所で 東海 200ミリ 近畿 150ミリ 関東甲信 120ミリ 北陸 80ミリ その後、2日6時から3日6時までに予想される24時間降水量は多い所で 東海 100ミリ 北陸 80ミリ
大雨が発生 とるべき対応は
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。 ①河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。 ②運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。 ③山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。 ④地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。 ⑤上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。
日本気象協会 本社 牧 良幸