千葉の県営水道料金の値上げ幅「20%程度に抑制」 県議会代表質問で熊谷俊人知事表明
千葉県の熊谷俊人知事は21日、12月定例県議会の代表質問で、県営水道の水道料金値上げ幅について「20%程度に抑えたい」との考えを明らかにした。値上げ時期については「令和8年度を想定しているが、県議会などの意見をうかがいながら判断する」と述べた。 県企業局が運営する県営水道は、県内11市に生活用水などを供給している。ただ、最近の物価高騰などの影響で早ければ9年度以降、損益収支の赤字が見込まれる。「健全な財政基盤の確保には料金の値上げは避けられない」(熊谷氏)として、県は将来の施設や水道管の更新・耐震化費を精査する一方、支出の見直しなどして値上げ幅を検討していた。 熊谷氏はこの日、「検討の結果、水道料金について約23%の改定が必要となるが、使用者負担を軽減するため、(財政支援措置として)一般会計から繰り入れ、値上げ幅を20%程度に抑えたい」と答弁した。 また、熊谷氏は県内の宿泊客に課税する宿泊税について、導入する考えを表明した。今後は県内の市町村や宿泊事業者の意見や要望を聞いた上で「具体的な導入時期や独自課税を検討する市町村との調整など制度の詳細を検討する」と述べた。 導入を巡り県の有識者会議「観光振興財源検討会議」は10月、宿泊税として1人1泊150円を課す報告書を県に提出している。(岡田浩明)