創業の地・滋賀県に恩返し 伊藤忠商事が外国語絵本500冊超寄贈 駐在員が現地買い付け
滋賀ゆかりの団体や企業から、県内の学校や図書館に対し、毎年恒例の図書の寄贈があった。 公益財団法人河本文教福祉振興会(大津市)は、県内の小中高校や特別支援学校など400校に図書計2万9764冊を贈り、19日に県庁で県教育委員会の横井正弘教育次長に目録を手渡した。 寄贈は1981年から毎年続いている。今回のジャンルは生物や歴史、SDGs(持続可能な開発目標)や郷土関連など多岐にわたり、総額は約5340万円。京都新聞出版センターからは「パリオリンピック2024特別報道写真集」「マンガ京・妖怪絵巻2」を含め、4点855冊が選ばれた。 同振興会の山田清夫理事長は「情報化社会が進む中、小さい頃から本を読んで読解力や理解力を高めることが非常に大切。読書を習慣づける一助になれば」と述べた。 伊藤忠商事(東京)からは、県立図書館(大津市)に26言語の外国語絵本508冊が贈呈された。 創業地の滋賀に対する社会貢献活動の一環で4年目。海外駐在員が現地で買い付けるなどし、累計1966冊になった。 今回の寄贈分のうち100冊を児童室で展示した。国内でも人気の絵本「ハンダのびっくりプレゼント」のベトナム語版や、ウクライナの地理や著名な人物などを描いた英語の大型本、日本のロングセラー「10ぴきのかえる」シリーズのタイ語版などが並んだ。 脇坂さおり児童資料係長は「外国ルーツの人に利用していただけるようPRに努めたい。日本の人にとっても見るだけで楽しいし、いろんな国のことを知るきっかけにしてほしい」と話していた。