男子日本代表がフェロー諸島に惜敗 日体大4年の藤坂尚輝は存在感/ハンドボール
ハンドボール男子・国際親善試合(1日、東京・国立代々木競技場)パリ五輪に出場する日本はフェロー諸島に29-30で競り負けた。4月に就任したスペイン出身のカルロス・オルテガ監督(52)の初陣を白星で飾れなかったが、日体大4年の22歳、藤坂尚輝が存在感を示した。開催国枠以外では1988年ソウル五輪以来36年ぶりに出場権を得た日本は、3日も同会場でフェロー諸島と対戦する。 日本は最大6点のビハインドから最終盤に猛追したが、1点及ばなかった。オルテガ監督の初陣は惜敗。スピードとパワーで圧倒される場面があり、ミスも重なった。指揮官は「防御はよかった。攻撃に関してはうまくいかないところがあった」と振り返った。 敗れはしたものの、収穫もあった。この日22歳の誕生日を迎えた司令塔のポジションに入った唯一の大学生、藤坂尚輝(日体大4年)には「いいプレーをした」と賞賛。そして「決断するところで少しミスをおかした。まだ若い。これからすばらしい選手になっていくと思っている」と、さらなる成長を促した。 藤坂は、新たな主将に決まった34歳の渡部仁(トヨタ車体)とともにチーム最多の5得点をマークした。ホープは「強みである1対1は通用した」とうなずいた。 オルテガ監督は3日の第2戦へ「同じようなレベルを保ったままミスを減らしていい試合に持っていきたい」。五輪は、開催国枠で出た2021年東京大会は通算1勝4敗で1次リーグ敗退の11位。12チームで争うパリ大会で狙うのは初の8強入り、そしてメダル獲得。迫る夏の祭典へ弾みをつける一戦にする。(石井文敏)