高校生の息子が「卒業したら就職したい」と言いますが、大卒のほうが高収入なので“進学”して欲しいです。高卒と大卒ではどのくらい「生涯賃金」に差があるのでしょうか?
学歴と同じくらい「仕事内容」でも生涯賃金は変わる
平均の話で言えば、大学卒のほうが高校卒よりも生涯賃金が高くなりやすいのは前述した通りです。しかし、どの仕事に就くかによっても、平均年収は大きく異なります。 厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、例えばソフトウェア制作者の年収は557万6000円です。 一方、飲食物給仕従事者(飲食店従業員など)の平均年収は327万9000円、介護職員(医療・福祉施設など)の年収は371万4000円、営業用大型貨物自動車運転者(トラック運転手など)の平均年収は485万3000円です。 やりがいや魅力は仕事によってさまざまですが、業種や職種ごとに平均年収が大きく異なるのが現実です。選ぶ仕事の内容次第では4年早く働けることもあって、高校卒の生涯賃金のほうが高くなることはじゅうぶんに考えられます。
まとめ
一般的には大学卒のほうが高校卒よりも平均年収が高く、生涯賃金に換算すると約5000万円の差が生じるとするデータがあります。ただ、実際には業界や職種によっても平均年収は異なり、役職次第では大学卒を上回る年収を得ることはじゅうぶんに可能です。役職級まで加味すれば、4年早く実務経験を積める高校卒のほうが高年収になることもあります。 平均のデータはあくまでも参考程度にし、「どんな仕事に就きたいか」という子ども本人の希望から進路を選択することをおすすめします。 出典 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 新規学卒者の学歴別にみた賃金 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 学歴別にみた賃金 独立行政法人 労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計2023 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部