今年のチームは昨年に比べて破壊力は劣るものの、勝負どころで集中力を発揮する。昨秋の公式戦では少ない好機を生かして競り勝ち、四国地区大会の頂点に立った。主将の川村光輝（２年）は「ロースコアの接戦は自分たちのペース」と言い切る。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 　１番から９番までどこからでもチャンスを作って得点できる試合巧者ぶりが強みだ。秋の公式戦は下位打線の川村や日野翔大（しょうた）（同）が出塁し、勝負強い１番の筒井海斗（同）や、長打力がある中軸の大石来輝（１年）、谷口隼斗（２年）、辻井翔大（しょうだい）（同）が得点につなげるケースも多かった。 　昨秋以降、今春のセンバツから採用される反発力を抑えた「飛ばない」新基準の金属バットに対応した打撃を磨いてきた。フライになると打球が伸びないという実感から、打球角度の目標を「３０度以下」に設定し、ライナー性の打球を全員で徹底している。 　浜口佳久監督は「圧倒的な打力はないので、手堅く送ったり、機動力を生かしたりして場面に応じて緻密に考える野球で頂点を目指したい」と話す。【前川雅俊】 　　　◇　　◇ 　３月１８日に阪神甲子園球場（兵庫県西宮市）で開幕する第９６回選抜高校野球大会（毎日新聞社、日本高校野球連盟主催）まで１カ月となった。四国からは高知（高知）と阿南光（徳島）の２校が出場する。甲子園に挑む両校を、攻守に分けて紹介する。 ……………………………………………………………………………………………………… 　◇高知の秋の大会の打撃成績 ・打率　　．３０４　・本塁打　　２ ・三振　　　　４３　・四死球　３８ ・犠打飛　　　２５　・盗塁　　　８ 　※県大会、四国地区大会、明治神宮大会の計８試合