日本初、絵本ミュージカルとライブ「ハーモニードリームランド」の魅力/大阪
「えほんライブ」をご存じでしょうか? これはプロジェクターで絵本の映像を映しながら、ナレーションと歌と楽器で物語を伝えていくライブのこと。大阪にある「ハーモニークラブ」では、2011年2月から絵本「ハーモニードリームランド」(原作:いのうえちはる、絵:つついみか、文:やまもとゆうこ、リーブル出版)をつかってライブを始めている。
絵本によって自分に正直に生きられるように
この作品は2つの小さな国の物語。国民が好きな王様のいるハーモニー国とお金が好きで国民から嫌われている王様のいるハーマネー国。隣国同士でありながらずっと仲良くできずにいたが、いろいろあって、最後は王子とお姫さまが結婚し、2つの国が家族になるという物語だ。 えほんライブクリエーターで、代表のいのうえちはるさんは、「絵本ライブの世界観を伝えたいと、この活動を始めました。“世界平和”が一番好きで、私自身、絵本によって自分に正直に生きられるようになりましたし、自分の心が平和になる。それを伝えたいと思っています」と話す。 心の平和を強く願うのには理由があって、それはどうやら彼女の家庭環境に起因しているようだ。というのも、20代後半の頃、何もかもが一気に降りかかってきたという。 「うつ病だった母が自殺したんです。家族の役に立てないという理由からでしょうか。生きている資格がないと思ったようです。姉からはずっといじめを受けてましたし、家庭内では祖父と祖母はいつも喧嘩ばかり。そのおばあちゃんは認知症になり、やがて姉も離婚しました。私にとって家庭環境が一番ひどい時に、私に寄り添ってくれた今の主人と結婚。同時に絵本が癒しになりました」(いのうえさん)
11月に枚方で日本初の絵本ミュージカル
誰もが悩みを持ち、そして誰もが心の平和を願っているに違いない。えほんライブはそんな人たちの心に響いてくる。大阪を中心に月に1~2回活動を行い、11月30日には、「メセナ枚方多目的ホール」(大阪府枚方市)で、日本初の絵本ミュージカルを開催する。 「ありのままの自分が大好きになって、心が平和な人たちが世界中に増えることを願って、この絵本ミュージカルをつくりました」とのこと。 詳しい内容や問い合わせは、「ハーモニークラブ」公式サイトまで。 (文責/フリーライター・北代靖典)