大阪・リクエスト曲で「光と音の夢花火」涙ぐむ女性も
このほど行われた「第2回大阪泉州夏祭り」(大阪府泉南市)の目玉である「泉州光と音の夢花火」は、昨年の倍の2万発が打ち上げられた。そんな中、会場で涙ぐむ女性を見かけた。しかも、「夜空の光に想いを込めれば、大切な人へ、きっと届く」というのがテーマになっている。果たして花火にどんな思いが込められているのか。 【動画と拡大写真付き】大阪の夜空鮮やかに「なにわ淀川花火大会」30回記念で特別演出
泉南のタルイサザンビーチで開催された「大阪泉州夏祭り」は、関西最大級の複合型イベントだ。巨大音楽フェス「MUSIC CIRCUS’18」やリクエスト曲で決まる楽曲をバックに打ち上がる花火大会「泉州光と音の夢花火」などが同時開催となったもの。昨年は2日間で来場者数約9万7300人、累計約20万人を集客(場外集客数含む)したという。 「今年は、昨年の2倍の花火打ち上げ2万発(2日間)を目標に掲げていました。それが達成されました。今回は初の試みとして、一般と企業から花火と一緒に聴きたい楽曲、花火と楽曲を送りたい人へのメッセージを協賛金とともに募らせていただきました。参加型の花火大会になっています」(実行委員会) また、今年7月豪雨被害に遭った西日本の方々に海を通じて泉州から瀬戸内へ「想い」を伝えるべく、瀬戸内7県を拠点とするSTU48を迎え、災害義援金を募る募金活動の一環としてライブパフォーマンスなどもあった。
花火打ち上げの前に挨拶に立った竹中勇人泉南市長は、昨年13年ぶりに花火大会が復活したことをふまえ「これからも続けていきますので、みなさん、どうぞよろしくお願いいたします」と話した。 今回、リクエスト曲の中で人気が高かったのは、安室奈美恵「Hero」、中島みゆき「糸」、ONE OK ROCK 「Wherever you are」、セリーヌ・ディオン「My Heart Will Go On (Love Theme From “TITANIC”)」などで、「昨年は、やしきたかじんさんの『やっぱ好きやねん』の曲で泣いてる人が何人かいましたね。終盤になると、今年も目頭を熱くしている人はいると思いますが」(関係者)とのことだった。 そこで何人かの女性に話を聞いてみた。「今日は京都から来ました。花火はこれまで6回、こういう大きなイベントで見てますね。8月に見たかったけど、見られなかったので、今日は女友達と2人で来ました。でも、花火で泣いたことはないですね」(23歳女性) 他にもカップルなどに声をかけたが、涙腺をゆるめた人は見つけられなかった。しかし、やはり、泣いている女性はいた。 「花火はかなり見てます。遠距離恋愛中の彼氏がいて、その彼氏のことを思い出して、ちょっと泣いちゃいました。曲の歌詞を聞きながら、花火を見てると、悲しい気分になって…。遠距離の彼は21歳のアメリカ人なんです。留学している時に知り合って。今は会えないので…」(22歳学生)と、その思いを語ってくれた。 切なくなる楽曲の歌詞と一瞬の輝きを見せる花火とが重なり、自然と涙がこぼれたという。それにしても、花火を鑑賞しながら、思い出の楽曲をリクエストできるのは珍しい試みと言える。 (文責/フリーライター・北代靖典)