”幻の切手”を切り口に考える沖縄の本土復帰の歴史 特別授業を考案したのは53歳の中学校校長
特別授業を受けた生徒の反応は
当日、沖縄にとって復帰とは何だったのか?校長の授業を生徒たちだけでなく、若い教師も熱心に聞いていた。 宮里中学校 金城均 校長: 実は1967年に幻の切手と言われていて、発売停止になった切手があります。なぜこの切手が発売停止になったのか、考えてみましょう 授業を受けている生徒: アメリカ人が怒ったから 宮里中学校 金城均 校長: なぜですか? 授業を受けている生徒: 日本の国旗も入っているから 宮里中学校 金城均 校長: どういった場所に? 授業を受けている生徒: アメリカの国旗より上に 宮里中学校 金城均 校長: さすが(拍手)。日本の国旗がアメリカの国旗よりも上にあるから、アメリカが「何だこれは」と言ったといわれています。こういった事実を伝えながら、復帰がどうだったのかなというのを、皆さんがぜひ意識し、興味をもってくれたらなと思っています 授業を受けた男子生徒: 沖縄の知らないところが知れてよかったです。沖縄が差別を受けていたみたいなのが驚きました 授業を受けた女子生徒: まだまだ知らないことをおじいちゃんおばあちゃんに聞けたらいいなと思っています 新垣亮太教諭: こんなことがあったよというところから知ってもらって、そこから子どもたちがどうつなげていくのかなと。自分も一緒に進んでいけたらなと思います 宮里中学校 金城均 校長: 写真1枚を見せて、「どう思う?」みたいなかたちでやっていくと、意外と子どもたちの方がいっぱい答えを持っていて、意外な面を見られてよかったなと思います。先生たちにも、何かヒントになればなと思いました。歴史を振り返ることで、未来に向かっていけるのかなと思っています 「本土復帰」という節目に、戦後沖縄が歩んだ苦難の歴史をどのように次の世代に伝えていくか、教育現場の模索が続いている。 金城校長は復帰についての授業を「第二の平和教育にしていきたい」と話し、沖縄戦の体験者が少なくなる中、6月23日の慰霊の日だけでなく、5月15日の復帰の日からも平和について考え、今の沖縄の現状に目を向けるきっかけになるのではと期待する。 また、今の時代は多くの情報があふれているので、しっかり歴史を学び、自分の中で何が正しい情報なのかを判断する力を養う事がこれから求められると話す。 (沖縄テレビ)
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