「NEW WORLD」を牽引する優れた日本企業5社

■「NEW WORLD」を牽引する優れた日本企業5社 TOPPANホールディングス  設立年：1908年 従業員数：10843人 資本金：1049億円 印刷テクノロジーをベースに幅広い事業展開をするTOPPAN。社内システムのプログラム開発に要する業務時間の短縮を図るため、大規模言語モデル（LLM）を活用した生成AIの導入を23年から開始。導入前と比べて、業務効率は約7割改善されたという。グループ全体でAIテクノロジーの実証を継続する方針を表明している。 ダイハツ工業 設立年：1907年 従業員数：12508人 資本金：284億円 軽自動車で東南アジアでもトップクラスのシェアをもつダイハツ工業。エンジン制御のエンジニアであった太古無限は、2017年に社内の有志3名でAIワーキンググループを起ち上げた。これが、6500人を超える専門研修「AI道場」に発展。ボトムアップ・アプローチで着実にAI-Readyな状態に変えつつあるユニークな例である。 ニトリホールディングス 設立年：1972年 従業員数：18909人 資本金：133億円 家具・インテリアの企画販売のニトリ。22年に新会社のニトリデジタルベースを設立。ニトリグループ全体のデータ活用やサービスの開発などITに関わる内製化を推し進める。同社では、テクノロジー領域に置いて、「経営に直結するテーマ」を推進できるデータサイエンティストを募集するなどし、データ分析力を強化している。 三菱UFJ フィナンシャル・グループ 設立年：2001年 従業員数：3117人 資本金：2兆1415億円 毎年データサイエンス・コンペを実施。22年には、グループ15社・総勢766名が参加し、AIや機械学習のスキル獲得に向けて切磋琢磨した。三菱UFJ銀行市場部門データサイエンスチームでは、独自のAI・機械学習モデルの内製開発基盤を構築し社内のデータ利活用を加速している。 東電パワーグリッド  設立年：2015年 従業員数：14295人 資本金：800億円 首都圏で送配電事業を行う東電パワーグリッド。副社長の岡本浩氏を中心に、次世代のスマートグリッドに関連するテクノロジーを中心とする伝録システムの将来像を「Utility（公益事業）3.0」として取りまとめ、産業革命クラスの変化として継続的に発信するなど、業界を声た議論のリーダーシップを推進している。 亦賀忠明◎ガートナージャパン リサーチ&アドバイザリ部門 ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリスト。1997年にガートナージャパン入社。先進テクノロジーに関する調査分析を担当。国内外の企業に戦略的アドバイスを行う。