左手を上げて指示を出しながらボールを追う札幌・菅（右＝カメラ・砂田　秀人）

　Ｊ１北海道コンサドーレ札幌の“鉄人”が帰ってきた。９日のルヴァン杯・Ｊ３富山戦で右足首を痛めたＦＷ菅大輝（２５）が１９日、宮の沢での全体練習に復帰した。同箇所のじん帯を損傷し、１８日に痛み止めの注射を打っての合流も「この状態が続けばいけると思う」とホーム・横浜Ｍ戦（２３日）での２試合ぶりリーグ戦出場へ、意欲を示した。 　富山戦では前半４３分に負傷。歩くのもままならない中、交代枠を使わないよう、残り約５分、右足を引きずりながらピッチに立ち続けた。見せた執念は、リーグ戦での苦境脱出につなげる。「死ぬ気でしっかり戦って、連戦の一発目、いい流れをつくれるようにやっていきたい」。７日間で３試合を戦う初戦を制し、最下位からの巻き返しを図っていく。 　ペトロヴィッチ監督が就任した１８年以降、２０年を除き３０試合以上に出場。２９試合出場の同年もコロナ感染によるものと、多少の痛みは乗り越えてきた。今回も軽傷ではないが「試合に出してもらっている身として、この結果に対して責任を持たないといけない」と強い自覚で早期復帰にこぎ着けた。横浜Ｍ戦ではプロ入りから主に務める左ウィングバックか、３バック左に入るかは未定も「今はプレーが安パイになったりが多い。もっと自分らしさを出さなきゃいけないし、トライすることも必要」。持ち味とする前への推進力とパンチ力を呼び戻し、菅が流れを変えていく。（砂田　秀人）