三重・斎宮歴博、来館者200万人突破 35周年の節目に
驚きの島田さん(四日市市)に認定証と記念品
本年度に開館35周年を迎える三重県多気郡明和町竹川の斎宮歴史博物館(川口晃館長)は12日午後1時ごろ、来館者が200万人を達成した。記念のセレモニーが開かれ、200万人目となった四日市市の島田茂美さん(68)に川口館長らから、認定証や町の伝統工芸品などが贈られた。 斎宮歴史博物館は、明和町斎宮など約137ヘクタールにまたがる国史跡・斎宮跡から出土した遺物や、かつて天皇に代わって伊勢神宮に仕えた女性皇族・斎王制度などを紹介する施設。1989(平成元)年10月19日にオープンし今年35周年を迎える。2004(同16)年に100万人、13(同25)年に150万人を達成している。今年3月27日には天皇、皇后両陛下の長女・愛子さまも訪れている。 この日午後1時すぎ、高校時代の同級生4人と訪れた島田さんは同館スタッフにエスコートされて、他のスタッフが拍手で出迎える中、待ち構えたテレビカメラや報道陣に驚いた表情を浮かべながら入館した。 川口館長から「200万人目の来館者認定証」が手渡され、十二単(ひとえ)姿で登場した前斎王役の山中深月さん(25)と町のマスコットキャラクター「めい姫」から、町の伝統工芸品の「擬革紙(ぎかくし)」の小銭入れと「御糸織り」の巾着、トートバックなどの記念品が贈られた。 島田さんは3年前に初めて同館を訪れ、常設展示や映像展示を見て斎宮の歴史や斎王制度に興味を持ったという。今回は2回目で、まだ一度も来たことがないという同級生3人を誘い旅行がてら来館した。 突然のことに驚きを隠せない島田さんは、三重県で暮らしているので、斎宮のことを詳しく知りたくて訪れたといい「とてもびっくりしましたが、200万人目の認定証をいただき本当にうれしい。これから館内を巡って伊勢神宮と斎宮の関わりを勉強してきます」と笑顔で話した。 本年度、新館長に就いた川口館長は「35周年の節目で200万人を達成できたのは非常に感慨深い。斎宮の認知度を向上させてにぎわいを創出して多くの人に愛される博物館にしたい」と話した。