久野美咲がフィジカルを鍛えて挑んだ『ライジングインパクト』
ライバルキャラのランスロットにも注目!
――久野さんから見て、自分とガウェインが似ているところはありますか? 久野 ガウェインと似ているところかぁ……。 鈴木 天然っぽいところはすごく似ているかなって(笑) 久野 そんなことないですよ!。私は天然じゃないですよ(笑)。でもガウェインってボールを一直線にどこまでも飛ばすみたいに真っ直ぐな性格じゃないですか。私も嘘をつけないタイプなので、ポジティブな感情だったらストレートに言っちゃうところは似ているかもしれないです。もう大人なので、変化球も投げられるようになってみたいなぁという憧れはあるんですけどね(笑) ――本作にはガウェイン以外にも魅力的なキャラクターが続々登場します。鈴木先生オススメの注目キャラクターを教えてください。 鈴木 僕は霧亜姉ちゃんが好きで「ライジングインパクト」を描いていたところがあるので、やっぱり霧亜姉ちゃんを見てほしいんです(笑)。ガウェインがゴルフに出会ったきっかけは霧亜姉ちゃんですが、そこからお互いに切磋琢磨し合いながら成長していく重要なキャラクターはランスロットなんですよ。そんな彼をクールかつ格好よく王子様のように花守(ゆみり)さんが演じてくださいました。ゴルフ経験もあって一言一言に重みがあるランスロットに、始めたばかりだけどゴルフが楽しくてしょうがないガウェイン。相反するキャラクター同士が出会って仲間として成長していく姿は自分としてもいい感じに描けた手応えがありますので、ぜひこの二人の関係について注目してもらえたらと思います。 ――久野さんが演じていて印象に残っているシーンを教えてください。 久野 第6話でガウェインがリーベルを殴るシーンですね。私は人を殴った経験もないですし、初めは「友達なのになんで殴るんだろう」って思って。音響監督の小泉(紀介)さんにご相談したり、ガウェインの気持ちを読み解いていくと、リーベルのことを心から思っているからなんだなって。リーベルの実力を信頼しているからこそ、本気で勝負したい気持ちや、リーベルに勝負することの楽しさを思い出して欲しかったんですよね。一緒に収録していた上村祐翔君がものすごく繊細にリーベルの心情を表現なさっていたので、私もガウェインになりきって、マイクの前で思わず身体がブルブル震えるくらい、泣きながらお芝居していました。 ――他にオススメのシーンなどあればお聞かせください。 久野 試合のシーンはどれもオススメだと思います。原作を読んだときに感じた疾走感と爽快感はそのままに、アニメならではの絵の奥行きと臨場感に満ちていて。「300ヤードってこんなに遠くだったんだ」とか、ホールの広さやピンまでの距離とか、飛んだり転がったりする球の動きとか、観ていてとってもワクワクしますね。あとは試合を盛り上げてくれる音楽も、クラブに球が当たった時のインパクト音も、アニメならではの醍醐味だと思います。 鈴木 ガウェインのギフト「ライジングインパクト」とかもいいんですよ。ランスロットのギフト「シャイニングロード」もちゃんとパッティングのラインが光っていて。 久野 私も「ホントに光ってる!」って感動しました(笑)。 ――最後にファンへのメッセージをお聞かせください。 鈴木 映像も演技も本当に素晴らしくて。僕の絵柄も25年の間に変わってきてはいるんですが、監督たちが「連載当時の「ライジングインパクト」の絵の雰囲気になるべく寄せるかたちで映像化する」って言ってくださったので、僕も「お任せします」って感じでお預けしたんですが、期待以上のアニメにしてくださってとても嬉しかったです。ひたすらプニプニしているガウェインが可愛いので、そこはぜひ楽しみに見てください(笑) 久野 私は映像からすごい温かみを感じたんです。表情ひとつひとつもそうですし、瞳の揺れ方とか、髪の毛の動きからキャラクターたちの心情が繊細に伝わってきて。それぞれの熱い想いや、ゴルフに人生をかけている情熱など、観ている私たちの胸を熱くさせてくれます。ぜひワクワクドキドキしながら楽しんでいただけたら嬉しいです。 ◆久野美咲(くのみさき) 1月19日生まれ。大沢事務所所属。主な出演作は『リコリス・リコイル』(クルミ)、『メイドインアビス』(ファプタ)、『ひそねとまそたん』」(甘粕ひそね)、『世界征服~謀略のズヴィズダー~』(星宮ケイト)、『七つの大罪』(ホーク)、『3月のライオン』(川本モモ)ほか。
ライター 川畑剛