「心配するな」はなんと言う? TOEIC500点から学べる『ターミネーター:新起動/ジェニシス』
ハラハラドキドキしながら楽しく英語学習
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のストーリー 人類反乱軍のリーダー、ジョン・コナー(ジェイソン・クラーク)は、母サラ(エミリア・クラーク)を守るため、部下のカイル(ジェイ・コートニー)を1984年に送り込みます。しかし、サラは既に戦士として戦っており、傍らにはターミネーターT-800が。 サラとカイルは人工知能 ジェニシスがスカイネット(架空のAIコンピュータ)であり、「審判の日」が2017年であることを知ります。ジェニシスの破壊を決意し、2017年へ向かうと、そこにはターミネーターT-3000へと変貌したジョンの姿が……。 この作品は、シリーズ1作目から作品の顔として存在感を示してきたアーノルド・シュワルツェネッガーが、ターミネーター役として12年ぶりの復帰を果たしたことでも話題となりました。
TOEIC500点からの初級者におすすめ
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の再生時間は2時間05分、総語数6667語、フレーズ数は1552です。 リスニング難易度の指標の1つであるWPM(1分あたりのワード数)で比較すると、ネイティブの会話は約160台、早口の人だと約200台、TOEICは平均150台なのですが、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の会話部分は平均104です。 ストーリは少し複雑ですが、使われている英語はTOEIC500点、英検準2級レベルと、そこまで難しくありません。主人公を演じるアーノルド・シュワルツェネッガーはゆっくり話すので初級者の方でも聞き取りやすいでしょう。 この作品は課題を解決するために自分の意見を言い合うシーンがいくつかあります。こういったシーンで使われている表現は、会議や商談など、実際のビジネスシーンでも使うことが可能です。会話表現のレパートリーを増やしたい方におすすめです。 それでは、作中に登場するフレーズの中から、日常シーンでも役立つ表現をご紹介します。
活かせる映画フレーズ
フレーズ1 「right hand」 上司のジョン・コナーと部下のカイル・リースが話しているシーン。カイルが「敵を破壊しましょう」と言ったあとに、ジョンが放った一言です。 You're my right hand. 君は僕の右腕だ。 日本語では、「信頼している人」「頼りになる人」のことを、「右腕」と言いますよね。英語でも同じような表現があります。それが “right hand” です。英語では「arm(腕)」ではなく、「hand(手)」を使います。“right-hand man” や “right-hand woman”と表現することもあります。 では、ビジネスシーンで使用できる例を1つ挙げてみます。 If they elect me as CEO, I want you to be my right-hand woman. もし私がCEOに選ばれたら、君に右腕になってほしい。 ぜひ覚えて活用してみましょう。 フレーズ2 「talk me out of it」 タイムトラベルをしようとするサラ。一方、時間転送装置を見たカイルは「ガラクタじゃないか」と言い、あまり乗り気ではありません。そんなカイルに対し、サラが放った一言です。 Look, don't try and talk me out of it. 止めないでよね。 “talk (SO) out of ~” は「(人)を説得して~をやめさせる、(人)に~しないよう説得する」という意味の表現です。このセリフを直訳すると、「タイムトラベルをしないよう説得しないで」となります。 このシーンではit が使われていますが、以下の例文のように、動名詞が入ることも多いです。 My dad is trying to talk me out of getting married. 父は私に結婚しないよう説得しようとしている。 このように、動名詞を入れて日常会話でも頻繁に使える表現です。 フレーズ3 「I got you.」 最後に、名シーンからも使えるフレーズをご紹介しましょう。 タイムトラベルで2017年のサンフランシスコに降り立ったカイルとサラ。車通りの多い道路に降り立った2人は車と衝突してしまいます。動揺している様子のサラに対し、カイルが言った一言です。 I got you. It's okay. 心配するな。 “I got you ” は「僕がついているよ(だから大丈夫だよ、安心して)」といった意味の表現です。このシーンのように、不安や恐怖を感じている人に対して使います。 また「理解しました、わかりました」「捕まえた」という意味もあるので、文脈に応じて使い分けましょう。 では、このフレーズを使った例文を挙げてみます。 This ladder feels unstable. ──I got you. I'll hold it while you climb. このはしごは不安定だな。 ──僕がついているから大丈夫。君が登っている間、おさえておくよ。 日常的にも相手を励ます言葉として “I got you”を覚えておくと役立ちます。ぜひ覚えておきましょう。 今回は映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』を題材に、3つの便利なフレーズをご紹介しました。いかがでしたか? ぜひ楽しみながら英語学習に挑戦してみてくださいね。 幾嶋研三郎 :Globee 代表取締役社長。2015年3月に慶應義塾大学法学部卒業。2014年6月、大学在学中にGlobeeを創業。英語学校の運営を通して、IT×英語教育の可能性を感じ、『学習量×学習効率の最大化』をミッションとしたAI英語学習アプリ「abceed」(現在登録ユーザー数400万人を突破)と、『学習支援効率の最大化』をミッションとした反転学習プラットフォーム「abceed for school」の開発を行う。 ※今回ご紹介した『ターミネーター:新起動/ジェニシス』は abceed で配信中です。
幾嶋研三郎