韓国、長期失業者の割合が25年ぶり最高…失業者の5人に1人が「6カ月以上無職」
8月基準の失業者56万4千人
8月に集計された韓国の失業者のうち、5人に1人が6カ月以上求職活動をしたにも関わらず働き口を得られなかった「長期失業者」であることがわかった。長期失業者はここ6カ月にわたり増加傾向を示しているが、失業者全体に占める長期失業者の割合はアジア通貨危機以来最も高い水準だ。希望する仕事を見つけられない「仕事ミスマッチ」と雇用鈍化・内需不振など経済状況の影響が複合的に作用した結果とみられる。 1日に確認した統計庁の国家統計ポータルによれば、8月基準で失業者56万4千人のうち、6カ月以上求職活動をしている人は20.0%(11万3千人)を占めた。長期失業者の割合は、通貨危機の影響が続いた1999年8月(20.1%)以来、25年ぶりの最高水準だ。長期失業者数自体も新型コロナ拡散時期の2021年11月(11万6千人)以降で最も多い。ソーシャルディスタンシングが緩和された後、概して10万人を下回っていた長期失業者数は、今年1月(7万4千人)から増加傾向にある。 働き口を探すために長い時間を浪費しなければならない長期失業者が増えた背景には、求職者が望む良質の仕事が足りない「仕事ミスマッチ」の影響があるとみられる。8月基準で、直前の職場を1年未満で退職した長期失業者の退社理由のうち「時間・報酬などの作業条件が不満」は24.7%に達した。「臨時または季節的仕事の完了」(26.4%)に続き2番目に多い理由だったが、自発的な退社理由としては最も高い割合を記録した。 長期失業者の割合の増加は、最近の雇用市場の困難さを示すもう一つの指標である「休んでいる」人口の増加とつながる。長期間働き口を見つけられなかった失業者が求職を放棄すれば、非経済活動人口に分類されるが、経済活動を放棄した特別な理由を明らかにしない場合には「休んでいる」人口に分類されるためだ。8月基準の「休んでいる」人口は昨年より24万5千人(10.6%)増えた256万7千人と集計された。これは統計作成が始まった2003年以後、8月基準で過去最も高い水準だ。 内需不振、雇用鈍化など景気回復の不振が反映された結果という意見もある。6カ月以上の長期失業者が直前に従事していた産業を調べたところ、卸・小売業(18.9%)、製造業(15.9%)、保健・社会福祉サービス業(13.7%)などの順で多かった。内需不振の影響を直接受ける卸・小売業などで失業者が多く、ここ2年間にわたり雇用増加を主導した保健・社会福祉サービス業でも最近は雇用増加の傾向が鈍化している影響が現れたわけだ。韓国開発研究院(KDI)のキム・ジヨン博士は「このところ雇用市場が低迷しており、特に内需部門の不振の影響で長期失業者が増えているとみられる」と述べた。 アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )