24日が交渉期限「イラン核協議」の行方はどうなる? 放送大学教授・高橋和夫
「イスラム国」対策にも注目
考えられるシナリオは、合意の成立、決裂、そして交渉期間の延長です。しかし、仮に交渉が決裂してもアメリカやイスラエルが直ちにイランを軍事的に攻撃するとは予想されていません。経済制裁を続けてイラン経済を弱体化させるという政策が取られるでしょう。最近の石油価格の下落とあいまって経済制裁の続行は、イラン経済には大きな打撃となるでしょう。 イラクとシリアで勢力を伸ばした「イスラム国」に対抗しイラクの中央政権を支持するという面では、イランとアメリカは同じ側に立っています。イランは、イスラム国対策での協力と引き換えにアメリカの譲歩を得たいようです。核問題とイスラム国対策をリンクさせるのか、させないのか。これも交渉での注目点です。