山口蛍が古巣相手に先制点「嫌われてるのは分かっている」 流れ引き寄せ、神戸が首位浮上
神戸4-1C大阪(11日、明治安田J1リーグ) 4得点で快勝した神戸が今季初めて首位に立った。C大阪から敵地での勝利は実に10年ぶり。先制点を決めた山口は「僕が神戸に(移籍して)来てからアウェーで勝ったことはなかった。勝ててよかった」と充実感をにじませた。 序盤はボールを保持される時間が長く苦しんだが、山口が一発で雰囲気を変えた。前半38分、左サイドからの速攻で中央を駆け上がってボールを受け、ペナルティーエリア付近で右足を思い切り振り抜いた。「外からのシュートは自信がある」と豪快に右上に突き刺し、流れを引き寄せた。 山口にとってC大阪は中学時代から長く過ごした古巣。「どうしてもここで試合するときは感情が入る」。2019年に移籍して敵地となってからは厳しい声を浴びせられる。「嫌われているのは分かっている」とうつむくが「移籍しても『これだけやってきた』というのを見せられたら」との思いを乗せ てピッチに立った。 まだ全日程の3分の1に過ぎないが、連覇に向けて期待が高まる首位浮上だ。吉田監督は「1番上にいるのは気持ちのいいこと」と話し、笑みを浮かべた。(大石豊佳)