独自増額で最高益へ、次はEVで描くプレステージの戦略
自動車事故などに対応するロードサービスの部隊(写真:プレステージ・インターナショナル)
新型コロナ禍でのワクチン接種予約や人手不足対応、DX推進などの追い風で市場拡大が続くのが、BPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング=業務委託)業界だ。 パソナグループ(2168)やトランスコスモス(9715)など大手のライバルがひしめく中、独自路線で9期連続の営業増益を続けるのが、プレステージ・インターナショナル(4290)だ。同社では2023年3月期に売上高520億円(前期比11.2%増)、営業利益74億円(同8.2%増)、純利益45億円(同3.3%増)と、過去最高益の連続更新を見込んでいる。 7月末に発表された第1四半期決算は、売上高が前年同期比17.9%増、営業利益が同27.0%増と、通期予想の伸び率を大きく上回る好発進だった。これを受けて会社四季報では、通期の営業利益は会社の予想を上回る76億円(同11.1%増)程度に上振れるとみている。 成長を牽引する自社の強みについて、玉上進一代表取締役は「現場の部隊にある」と自信を示す。 BPOと言えば国内ではコールセンターを構え、窓口業務を受託する業態が一般的。同社もコールセンターを運営するが、それ以外に自動車事故後の修理、住宅の水回りのトラブル処理、海外旅行での医療機関の手配など、問い合わせを受けた後の課題解決まで担っている点に特徴がある。
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許斐 健太