職場にいる「自然とまわりに人が集まる人」と「いつの間にか避けられてしまう人」の決定的な違い
● 自然とまわりに人が集まる人の特徴 対して、職場で自然とまわりに人が集まる人は、「自分だけの視点」ではなく、「相手の視点」でも物事を考えることができます。 たとえば、自分の意見を伝えるときも「この言い方をして、相手は不快にならないだろうか」「伝えるタイミングは今でいいのだろうか」と相手のことをしっかりと考えることができるのです。 この、話出す前や行動する前のちょっとした我慢がコミュニケーションにおいては非常に重要です。実は第一線で活躍するようなお笑い芸人たちは必ず、この「一瞬だけ立ち止まって言葉を考える」ことをしています。それは「誰かを不快にさせていないか」という配慮でもありますし、「その一言が本当におもしろいのか」を考えるための時間でもあります。 これはビジネスの世界でも同じように大事な能力なのではないかと私は感じています。 たとえば、部下や後輩を指導するときに、いきなり「どうしてこんなことしたの!」と怒鳴りつけたら相手はどう思うでしょうか。もしそれが、一生懸命やった結果ミスをしてしまったものであれば、「どうして」という理由を聞かれたところで、本人も答えられないと思います。 それなのに、いきなり「怒り」を一方的にぶつけてしまうのは決していいコミュニケーションと呼べません。こういった場合、もし一言目に「頑張ってくれてありがとう」と言えたらどうでしょうか。相手も心を開きやすいのではないでしょうか。 自然とまわりに人が集まる人は、このようなちょっとした気遣いをいつもしています。もちろん、相手のことを考えたからといって完璧なコミュニケーションが取れるわけではありませんが、思ったことをそのまま口にしてしまうより何倍もいいでしょう。 大事なのは「自分が思ったことを相手に合わせて言えるかどうか」です。なにも、皆さんが思ったことを我慢する必要はまったくありません。ただ、それを言葉にして伝えるときに、「どうしたら相手が気持ちよく受け取れるか」を少しだけ立ち止まって考えていただけるといいと思います。 また、不思議なことに、自分がまわりのことを配慮できるようになると、まわりも自分のことを配慮してくれるようになります。そうなればお互いに気持ちよく働くことができるでしょう。 ちょっとしたことですが、非常に大事なことでもありますので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけますと幸いです。
本多正識