火消しの心意気、空に届け 金沢市消防出初め式 加賀鳶梯子登りや裸放水
●昨年は中止、能登の犠牲者に黙とう 金沢市消防出初め式は5日、金沢城公園新丸広場で2年ぶりに行われ、全49分団の団員ら約1300人が加賀鳶梯子(とびはしご)登りや裸放水で藩政期から続く火消しの心意気を示した。昨年は能登半島地震の影響で中止となった。団員は被災地復興の願いを胸に妙技を披露し、観客から大歓声と拍手が送られた。 この日は最大9連休となった年末年始休みの最終日で、広場には過去最多に並ぶ7500人(主催者発表)の市民や観光客が詰め掛けた。 梯子登りでは、38分団の登り手が五十間長屋や菱櫓(ひしやぐら)を背景に「八艘(はっそう)飛び」「鶯(うぐいす)の谷渡り」などの妙技を繰り広げた。裸放水では下帯姿の団員が空に向かって一斉に放水し、幻想的な水のカーテンをつくり出した。 式典では、蔵義広市消防局長が式辞を述べ、村山卓市長が訓示した。冒頭、能登半島地震や奥能登豪雨の犠牲者に黙とうした。長年にわたって消防業務に尽力した116人の表彰も行われた。