事件直後から捜査線上に… 熊本市の元町議殺害事件で送検
熊本朝日放送
熊本市南区城南町の元町議の男性が殺された強盗殺人事件から3年。事件が大きく動きました。 強盗殺人などの疑いで逮捕されたのは、窃盗罪などで服役中の熊本市中央区の無職、陳野直也容疑者(43)と八代市の塗装工、上田亨容疑者(41)です。1日、それぞれ熊本地検に身柄が移されました。 2人は、2021年5月、熊本市南区城南町の元町議中村尊徳さん(当時74歳)の自宅に侵入し、中村さんを殺害した上で、軽トラックや金庫など約100万円相当を奪った疑いがもたれています。 陳野容疑者は、熊本を拠点とする窃盗グループのひとりで、奈良県の住宅から約1億3500万円や宝飾品を盗むなどした広域窃盗事件で実刑判決を受け、服役中でした。 また、上田容疑者は、陳野容疑者とともに別の詐欺事件に関与した疑いで逮捕され、6月30日、詐欺罪で起訴されていました。 捜査関係者によると、2人はかなり初期の段階から捜査線上に浮上していましたが、逮捕には至らず、防犯カメラの映像や現場に残された毛髪などの証拠を慎重に精査し、逮捕に至ったということです。 捜査に支障があるとして、認否を明らかにしていません。 「ひょっとすると犯人は見つからないと思いました。3年たってようやく逮捕されたから良かったと思います。遺族は大変だったと思います」など近隣の住民からは、安どの声が聞かれた一方で、組織的な犯行を心配して「徹底して警察に調べていただきたい」という声も聞かれました。 警察は、2人を実行役とみていて、指示役の人間など、ほかに関与した人間がいないか慎重に捜査を進めています。 被害者の遺族は「犯人が逮捕されたと聞き安心しました」とコメントしています。