ソフトバンク、育成3年目の20歳捕手が抱く「ラストチャンス」の思い 転機は開幕前の1軍練習参加
◆交流戦・ソフトバンク4軍5―2北九州下関フェニックス(13日、タマスタ筑後) ソフトバンクの育成3年目、加藤晴空捕手(20)がステップアップを誓った。 ■「えーっ!ラブラブですやん」柳田が夫人と2ショット【写真】 「8番指名打者」で出場。3回1死から遊撃への内野安打でチーム初安打をマーク。7回には2死から右前に落ちる安打を放ち、一気に二塁まで駆けた。「二つとも泥くさいけど、うれしかった」と笑った。 斉藤和巳4軍監督は「二塁打といっても、ポテンヒットなんで。でも彼にはHのランプが付くことは、今はいいこと。少しずつそのヒットの内容が良くなっていけば」と語った。 東明館高(佐賀)では、主将としてチームを夏の甲子園初出場に導いた。強肩と俊足も持ち合わせている。だが、2軍に出場したのは2022年の1試合にとどまる。 今季のオープン戦で、初めて1軍の練習に参加した。「緊張感が全然違った。憧れの選手と初めて一緒に練習して、ここ(1軍)でやりたいと強く思った」と強調。「育成3年目、ラストチャンス。今年ちゃんと結果というか、勝負しないといけない。まずやらないといけない」とも改めて心に刻んだ。的山哲也4軍バッテリーコーチは「(同じく1軍に行った)盛島も2人とも、1軍から戻って顔つきが変わった」と分析する。 開幕直前に仲田、緒方、川村の育成選手が支配下になったが、残りの育成選手は54人という大所帯だ。この日はマルチ安打に加え、6回からはマスクをかぶった。「与えられるチャンスも多くはないので、今日みたいにちょっと(捕手で)座ったり、スタメンで出たり、代打で1打席もらったりした時に結果を出し続けたい」と前を向いた。 (浜口妙華)