世界の風変わりな公共交通機関10選、ド派手な乗合タクシーから絶叫そりまで!
「動くナイトクラブ」のようだったり、ぶらさがったり、運河にすべり込んだりもする
世界には、ぶらさがったり、運河にすべり込んだり、丘をすべり降りたり、「動くナイトクラブ」のようだったりと、珍しい公共交通機関がある。乗り物のタイプもそりや人力車などさまざまだが、こうした地元の足の多くは住民に愛され、観光客を楽しませて、地域や国の象徴にもなっている。 ギャラリー:「動くナイトクラブ」!? ほか世界の風変わりな公共交通機関10選 たとえばフィリピンのジプニー。ド派手な乗合タクシーは、米軍の古いジープを改造したもので、何十年にもわたってこの国の公共交通機関システムを支えてきた。フィリピンでジプニーに乗るのは、タイでトゥクトゥクに乗るようなもので、観光客にとって欠かせない体験だ。しかし、フィリピンでは、現在少なくとも15万台走っているジプニーを徐々に廃止し、効率的で環境にもやさしいバスやミニバンに置き換える計画が進んでいる。 ここでは、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、米国、中米から、世界の風変わりな10の公共交通機関を紹介しよう。
フィリピンの乗合タクシー「ジプニー」
遅くて、煙を吐き、渋滞の原因にもなるが、ジプニーの人気は衰えていない。派手な色と柄で飾られた車は、あらゆる場所で見かけ、人々の心に深く根づいている。1950年代に登場したジプニーは、東南アジア諸国にいくつかの基地を持つ米軍が第二次世界大戦後に残していった軍用輸送車両を改装したもので、便利なだけでなく、フィリピン人の独創性と創造力を表している。派手な装飾はどれも個性的だ。
マラッカの三輪人力車タクシー「トライショー」、マレーシア
驚くほど遠くからでも見え、音楽が聞こえてくる小さな三輪人力車タクシー。ペダルを漕いで走るタイプの人力車は、アジアの多くの地域でかなり前に姿を消したが、マレーシアのマラッカでは、今も元気に走り回っている。ソーシャルメディアで派手な車両がインスタ映えすると人気になっているからだ。マンガやアニメのキャラクターの絵を描いたり、ネオンライトを輝かせたり、ステレオで音楽を流したりして走る姿は、さながら動くナイトクラブのよう。
武漢の懸垂式モノレール、中国
中国の都市、武漢の新たな観光の目玉となるのが、世界でも珍しいレールにぶらさがるタイプのモノレール「光谷光子号」だ。2両編成で200人が乗れ、270度の視界で景色を楽しめる。2023年9月から運行を開始した。第1期として、全長約10.5キロ、6駅が開業し、最高速度はおよそ時速70キロだ。