「みどりの日」はなぜ制定? 緑色の花はある? 「みどり」にまつわる疑問【みんなのハテナ】
KSB瀬戸内海放送
Park KSBアプリに寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。5月4日は「みどりの日」です。そこで、今回は「みどり」の疑問についてお伝えします。 【写真】葉のような「緑色」の花
約3200種類、15万本ほどの植物が植えられている岡山市の半田山植物園。学芸員の横山直明さんに、この時期おすすめの「みどり」を紹介してもらいました。 (半田山植物園/横山直明 学芸員) 「クスノキが並んでいる。非常に大きくなる木なので、広く枝ぶりがある。新しい葉が出ると同時に古い葉がバッと落ちている状態。これから1年頑張って光合成をして生きていく葉、非常に力強い感じがする」 ■「みどりの日はなぜ制定されたのか?」(岡山市 はっちゃん 62歳) (半田山植物園/横山直明 学芸員) 「昭和天皇が植物に造詣が深かったのと、自然にも非常に愛着があった方だったので、それを記念して自然とか植物に関する名称が付けられないかということで制定された」 平成元年、1989年の「国民の祝日に関する法律」の改正で、昭和天皇の誕生日、4月29日が「みどりの日」とされました。 その後の法改正で2007年から4月29日が「昭和の日」となり、「みどりの日」は5月4日に変更されました。 ■「緑があると癒やされるのはなぜですか?」(高松市 すばる 67歳) (半田山植物園/横山直明 学芸員) 「私たちは生き物なので、長い歴史の中で自然の中で進化してきたので、身近に自然があることは、非常に落ち着くという意味で緑が人間にとっていい効果を与えると思う」 長い間、人と植物はともに生きてきたから落ち着くのではないかということです。 ■「日光と気温のどちらが植物の成長に影響するのか?」(倉敷市 アリゾノ ヒト 73歳) (半田山植物園/横山直明 学芸員) 「植物は何か物を食べているわけではないので、光合成でいろいろな物質の根源をつくり出している。どちらも日光にしろ温度にしろ、光合成をつかさどるのに非常に大切な要素」 植物の細胞にある葉緑体は、光合成をして水と二酸化炭素から養分と酸素をつくっています。 光のエネルギーを使って化学反応を起こしますが、気温が低いと化学反応が進みづらくなります。 ■「観葉植物の管理の仕方がよく分かりません。」(高松市 よっちゃん 52歳) (半田山植物園/横山直明 学芸員) 「シダのように非常に暗い湿度の高いところを好む植物とか、日なたを非常に好むものも一緒くたに『観葉植物』といわれる。日なたを好む種類を室内の暗いところにずっと置いておくと調子が悪くなるとか、たまには外に出してあげようと暗いところを好むものを外に出すと葉が焼けて調子が悪くなるとかが起こるので、ぜひ一度どんな種類の植物かを調べて育て方を確認していただきたい」 ■「緑色の花ってある?」(倉敷市 とっとこ 39歳) (半田山植物園/横山直明 学芸員) 「花びらは元々、葉が変化したものなので、遺伝子の調整の具合で葉に近くなって緑色をしたものがある。キザクラと言われる黄色い桜もだいぶ緑色が強くなっているものの一つ。バラやラナンキュラスとかナデシコの仲間でも、かなり葉のように変化して本当に緑色の花が咲くものもある」 半田山植物園では「みどりの日」の5月4日、園内を無料開放します。 新緑が美しい季節となりました。皆さんも「みどり」との触れ合いに出掛けてみませんか?
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