“廃鶏グルメ”で村おこし!「大好きな豊根村に住み続けたい!」パワフル女社長の奮闘記
単に利益を上げるためではなく、目的は村全体を活性化。珠音さんは、味付け廃鶏の販路拡大に注力し、そこからわずか1年で取引先を全国26社へ拡大することに成功。北は北海道から、南は岡山まで販路を拡大し、“廃鶏”を全国区のローカルグルメとして押し上げたのだ。
常設店舗の新メニューはホットドック!
珠音さんが次に挑戦することになったのは、“常設の店舗”での廃鶏グルメの提供。なんと、愛知県設楽町の「つぐ高原グリーンパーク」にて、期間限定で常設店舗を出店することになったのだ。 メニューは、キッチンカーで大好評だった3品に加えて、豊根村で作られているフランクを使った「手作りのホットドッグ」(850円)。期間限定の出店ではあったが、“廃鶏”だけでなく、豊根村をPRする新たな一歩となった。
「雇用選択肢を増やしたい!」アパレル事業に込めた想い
珠音さんが豊根村を盛り上げる取り組みはさらに進化。なんと、新規事業として、アパレルブランド「和輪」を立ち上げることを決めたのだ。起業の理由について、「地域の根本問題を解決していくには、地域の子どもたちの未来を広げるということで、職種の選択肢を増やすとか、“村内でもこんな仕事ができるんだよ”という、道を示していかなければいけないなと思いました」と語る珠音さん。 その熱意が自治体にも伝わり、「和輪」は中学生の職場体験先にも選ばれた。「和輪」としての目標は、近い将来に村の若者を雇用すること。「廃鶏」だけにとどまらず、珠音さんの“村おこし”の取り組みは様々な形で続いていく。
そんな珠音さんの取り組みについて、豊根村の人々は「“若さ”ならではのパワー。進むぞという力がすごく強い」、「こうして若い人が来て、仕事をしてくれたり、こういうものを作ってくれるのはすごい大事。なんとしてでも、応援したい」など笑顔が話す。 密着して3年。現在の思いについて、珠音さんは「“地域活性”って、わずか3年で成せるようなものではないなと、この3年で本当に思いました。3年だけでは、まだ手応えはないけれど、着実につながっているなとは思う。このまま折れずに、頑張っていきたいなと思います」と語った。 豊根村への愛をもって、“村おこし”に奔走する若き女社長。彼女の取り組みを、今後も応援し続けたい。